数字で見る女性活躍と両立支援
第一生命保険の女性活躍推進、仕事と家庭の両立支援の状況などを数字でまとめています。採用、従業員、働き方、キャリア、賃金の内容を、金融業、保険業の平均とともに、それぞれ数字で見てみましょう。
関連トピックス
- 求職者向けトピックス
金融業、保険業には、金融業又は保険業を営む事業が分類されます。専ら金融又は保険の事業を営む協同組合、農業又は漁業に係る共済事業を…
採用
採用者の性別割合
男性
34.9%
女性
65.1%
基幹職掌
まずは業種平均から、採用者の女性割合の傾向を確認したうえで、現在の従業員の男女比も合わせて見てみましょう。上場企業における採用者の女性割合は、全体平均に比べてやや低い傾向にありそうです。
採用での競争倍率
男性
ー倍
女性
ー倍
採用での競争倍率は、人手不足の業種ほど倍率が低くなる傾向にありそうです。一方で、上場企業では全体平均よりも格段に競争が厳しく、また、女性の競争倍率が男性よりも高くなっているようです。
中途採用実績
男性
57人
女性
24人
「金融業、保険業」の業種における中途採用実績は、全体平均と比較して女性の採用の割合が多い傾向にあります。上場企業における中途採用実績は、女性の採用が男性の半分以下となっています。
従業員
従業員数
50772人
同業種の中でどの程度の会社規模か確認し、業績等も可能な限り調べておきましょう。
従業員の男女比
男性
32%
女性
68.0%
内勤職員
上場企業の女性割合が低い傾向にありそうです。ただし、全体的に従業員の男女比よりも高い割合で、女性を採用しているともいえそうです。
平均勤続年数
男性
21.5年
女性
13.6年
基幹職掌
終身雇用の考えはほぼなくなってきていますが、勤続年数の平均から、中長期的なキャリア設計を測る指標として10年定着できる企業かという基準でみてもよさそうです。
働き方
有給休暇取得率
76.4%
基幹職掌
取得率と合わせて、半日単位・時間単位などでの取得や、休暇の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
育児休業取得率
男性
100.0%
女性
100.0%
基幹職掌
「金融業、保険業」の業種平均の育児休業取得率(男性)は、全体平均よりも高くなっています。取得率と合わせて、育児休業から復帰後に、短時間勤務や在宅勤務、フレックスタイムなど柔軟な働き方ができるかも確認しておきましょう。
平均残業時間
5.4時間/月
基幹的な職種
数字と合わせて、長時間労働是正のための取り組みや残業の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
キャリア
女性の係長級比率
76.9%
ー人/ー人
管理職・役員への女性登用のパイプライン構築のためには、内部人材の採用・育成の強化が必要不可欠です。外部からの採用だけでなく、既存社員へのリーダー育成に対する取り組みも確認するようにしましょう。
女性の管理職比率
29.6%
ー人/ー人
「管理職」の定義は法律でもやや曖昧で、企業によって定義が異なります。数字を参考にしつつも、フェアな賃金体制、機会の提供、業務の裁量権などの実態を確認するようにしましょう。
女性の役員比率
13.7%
ー人/ー人
政府は、プライム市場への上場企業を対象に「2030年までに女性役員の比率を30%以上に」等の数値目標を盛り込み、企業の女性登用を促しています。
賃金
男女の賃金差異(全体)
41.6%
男女の賃金差異は、女性の能力や意欲を十分に発揮できないことにつながるため、女性の自立や社会参加を阻害するだけでなく、経済成長や人口減少の対策にも悪影響を及ぼすと考えられます。
男女の賃金差異(正社員)
41.8%
日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、キャリアの中断や時短勤務が賃金格差の要因にもなっています。柔軟な働き方に関する制度とともに、運用面の実態を把握することが重要となります。
男女の賃金差異(非正規社員)
41.8%
一般的に、女性が男性よりも非正規雇用で働く割合が高いことが、賃金格差の原因の一つとされています。また、日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、時短勤務が賃金格差の要因となっています。
女性活躍と両立支援の取り組み
女性活躍に関する社内制度の概要
<継続就業に向けた支援、再雇用制度>
・ウェルカムバック制度(再雇用制度)
・配偶者海外同行休職
・Myキャリア準備休職
・ふぁみりぃ転勤制度
・復職に向けたeラーニング教材の提供
<キャリア形成支援・研修制度>
・Myキャリア制度
(社内公募・社内外副業・リモート勤務(フルリモート含む)
・次世代リーダー育成のための社内研修の実施・社外研修への派遣
<女性の健康支援>
・D&Iセミナー(乳がん・更年期・PMS・子宮の病気・妊活・不妊治療)の実施
仕事と家庭の両立に関する社内制度の概要
●チャイルドサポート休暇:小学校就学前の子どもの看護、予防接種、健康診断による休暇を年12日取得可能
●配偶者出産時特別公休:配偶者の出産時に3日の特別公休(有給)を取得可能
●孫誕生休暇:孫誕生時に3日の特別公休(有給)を取得可能
●QOL向上休暇:子どもの学校行事への出席、不妊治療のための通院、人間ドックの受診等、QOL向上・健康増進のための休暇制度
●Myキャリア準備休職:真にやむを得ない家庭の事情等で最長3年間無給休職が可能
●子の感染症罹患時における特別公休の付与:小学3年修了までの子が学校保健安全法施行規則に定める感染症に罹患し、その看護・看病のために本人が休務する場合に特別公休(有給)を1年度につき5日付与
長時間労働是正のための取り組み内容
<労働時間縮減>
・日々の終業時刻期限と月間の総労働時間目標(ボトムライン目標)の設定
・週1回の早帰り推奨日「ワークスマートデー」
・月1回以上の10時出社または15時退社の「ブルースカイデー」
<公休取得推進>
・年間公休14日の取得(有休取得率70%水準)に向けた取組み
-スマート休暇(平均毎月1日、年間12日以上の公休取得)
-コネクトホリデー(週末+公休1日取得)
・時間公休、時間積立公休の導入
<残業時間縮減>
・業務時間外(早朝・17時以降・昼休み)の通話禁止
・打ち合わせや協業すべき業務は10~17時に集約
・PC自動シャットダウン(20時)
・勤務間インターバル制度の導入(11時間)
<多様な働き方>
・フレックスタイム制度・時差出勤・テレワークの活用促進
・男性社員の累計1か月以上の育児休業取得100%を会社目標として取組推進
-所属長と勤務管理責任者に取得対象者を通知(毎月)
-(未取得者)本人または所属長・勤務管理責任者に取得推奨連絡(適宜)
ー取得に向けて「育休取得計画書」を作成のうえ、上司・部下間の対話を義務化
-取得準備に向けたセミナー(プレパパセミナー)の実施
その他関連する取り組み内容など
【推進体制】
独立した専任組織(D&I・人権啓発室)を設置し、経営層・グループ会社・社員・外部機関やステークホルダー等、様々な関係者と連携を取りながら、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組んでいます。
【社外に向けた宣言・イニシアチブへの参加】
・WEPs(女性のエンパワーメント原則)に署名
・「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言に賛同
・30% Club Japanへの加入、30% Club Japan インベスターグループへの加盟
・2030年30%へのチャレンジ(経団連)に賛同
・G20 EMPOWER アドボケート参画
【参考】社内制度の導入割合と業種の特徴
職種・雇用形態転換制度
在宅勤務・テレワーク
正社員再雇用・中途採用制度
短時間勤務制度
教育訓練・研修制度
病気・不妊治療休暇
キャリアコンサルティング制度
年次有給休暇時間単位取得制度
フレックスタイム制度
日本標準産業分類における「金融業、保険業」は、資金の調達や運用、保険商品の提供を通じて経済活動を支える重要な役割を果たしています。銀行や証券会社、保険会社などが含まれ、資金運用やリスク管理が中心業務です。
金融業では、顧客の資産状況を分析し、適切な運用方法を提案するため、データ分析や数字に強いことが重要です。保険業ではリスクを評価し、最適な保険料を設定するため、統計的な分析力が必要です。また、顧客との信頼関係が重要であり、長期的な契約を維持するためには、適切な商品提案と迅速なカスタマーサポートが求められます。さらに、金融業、保険業ともにリスク管理が必須であり、金融機関は貸し倒れリスクや市場リスクに対して高度なリスク管理体制を整えています。法令遵守や内部監査も重要で、コンプライアンスの徹底が求められます。
近年ではフィンテックの進展により、オンラインバンキングやキャッシュレス決済、ロボアドバイザーなど新しいサービスが次々に登場し、IT技術を活用した業務効率化が進んでいます。これに伴い、サイバーセキュリティ対策も強化されており、顧客の資産や個人情報を保護するための最新技術が求められます。さらに、金融業や保険業は国際的な取引や海外市場での活動が増加しており、外国語スキルや国際的な金融規制に対する理解も必要です。多国籍企業との取引や海外進出の機会も多く、グローバルなビジネス経験が求められる場面も増えています。
金融業、保険業は高収入が期待できる分野であり、成果に応じた報酬制度が設けられていることが多いです。特に資産運用や投資に携わる職種では、成功次第でインセンティブが支給され、高い報酬を得ることが可能です。また、銀行や証券会社では営業職やアナリストからマネジメント職、さらには経営層へのキャリアアップが期待されます。保険業でも、営業職から管理職や企画職へとキャリアを進めることができ、金融業界の経験は他業種でも活かされるため、幅広いキャリアパスが開かれています。
社会的な影響力も大きく、金融機関は企業への融資を通じて経済成長や社会インフラ整備に貢献し、保険業ではリスクに備える商品提供を通じて個人や企業に安心を提供しています。このように、金融業、保険業は経済の安定と成長に貢献する重要な役割を果たし、社会全体に対する貢献が求められる仕事です。