数字で見る女性活躍と両立支援
伊藤忠テクノソリューションズの女性活躍推進、仕事と家庭の両立支援の状況などを数字でまとめています。採用、従業員、働き方、キャリア、賃金の内容を、情報通信業の平均とともに、それぞれ数字で見てみましょう。
関連トピックス
- 求職者向けトピックス
情報通信業には、情報の伝達を行う事業所、情報の処理、提供などのサービスを行う事業、インターネットに附随したサービスを提供する事業…
採用
採用者の性別割合
男性
74.4%
女性
25.6%
正社員
まずは業種平均から、採用者の女性割合の傾向を確認したうえで、現在の従業員の男女比も合わせて見てみましょう。上場企業における採用者の女性割合は、全体平均に比べてやや低い傾向にありそうです。
採用での競争倍率
男性
18.3倍
女性
15.4倍
正社員
採用での競争倍率は、人手不足の業種ほど倍率が低くなる傾向にありそうです。一方で、上場企業では全体平均よりも格段に競争が厳しく、また、女性の競争倍率が男性よりも高くなっているようです。
中途採用実績
男性
ー人
女性
49人
まずは業種平均から、中途採用で性別による傾向があるか確認しましょう。上場企業における中途採用実績は、女性の採用が男性の半分以下となっています。
従業員
従業員数
5311人
同業種の中でどの程度の会社規模か確認し、業績等も可能な限り調べておきましょう。
従業員の男女比
男性
79.6%
女性
20.4%
正社員
上場企業の女性割合が低い傾向にありそうです。ただし、全体的に従業員の男女比よりも高い割合で、女性を採用しているともいえそうです。
平均勤続年数
男性
13.8年
女性
12.1年
正社員
終身雇用の考えはほぼなくなってきていますが、勤続年数の平均から、中長期的なキャリア設計を測る指標として10年定着できる企業かという基準でみてもよさそうです。
働き方
有給休暇取得率
68.3%
正社員
取得率と合わせて、半日単位・時間単位などでの取得や、休暇の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
育児休業取得率
男性
73.0%
女性
100.0%
正社員
取得率と合わせて、育児休業から復帰後に、短時間勤務や在宅勤務、フレックスタイムなど柔軟な働き方ができるかも確認しておきましょう。
平均残業時間
13.5時間/月
対象正社員
数字と合わせて、長時間労働是正のための取り組みや残業の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
キャリア
女性の係長級比率
14.0%
121人/863人
管理職・役員への女性登用のパイプライン構築のためには、内部人材の採用・育成の強化が必要不可欠です。外部からの採用だけでなく、既存社員へのリーダー育成に対する取り組みも確認するようにしましょう。
女性の管理職比率
6.6%
102人/1549人
「管理職」の定義は法律でもやや曖昧で、企業によって定義が異なります。数字を参考にしつつも、フェアな賃金体制、機会の提供、業務の裁量権などの実態を確認するようにしましょう。
女性の役員比率
2.8%
1人/36人
政府は、プライム市場への上場企業を対象に「2030年までに女性役員の比率を30%以上に」等の数値目標を盛り込み、企業の女性登用を促しています。
賃金
男女の賃金差異(全体)
78.7%
男女の賃金差異は、女性の能力や意欲を十分に発揮できないことにつながるため、女性の自立や社会参加を阻害するだけでなく、経済成長や人口減少の対策にも悪影響を及ぼすと考えられます。
男女の賃金差異(正社員)
78.9%
日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、キャリアの中断や時短勤務が賃金格差の要因にもなっています。柔軟な働き方に関する制度とともに、運用面の実態を把握することが重要となります。
男女の賃金差異(非正規社員)
76.2%
一般的に、女性が男性よりも非正規雇用で働く割合が高いことが、賃金格差の原因の一つとされています。また、日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、時短勤務が賃金格差の要因となっています。
女性活躍と両立支援の取り組み
仕事と家庭の両立に関する社内制度の概要
ハラスメント・LGBTQ等の社内・外相談窓口の設置
長時間労働是正のための取り組み内容
・朝型勤務制度の導入
・定期的な現場部署への残業状況のレポーティング
・有給休暇取得の推進(年間70%以上の取得や記念日休暇取得等を推奨)
・四半期ごとに経営層に残業状況をレビュー
その他関連する取り組み内容など
女性活躍を推進する取り組み内容
【ダイバーシティ基本方針】
一人ひとりが意欲を持ち、多彩な個性が多様な働き方で力を合わせ、新しいことに挑戦し自己実現できる職場環境こそが新たなソリューションや良いサービスを生み出すという考えのもと、CTCでは、年齢、性別、性自認や性的指向、国籍、障がいの有無等に関わらず、すべての社員を尊重し、ダイバーシティの浸透を図っていきます。
【主な取り組み】
1.計画的な採用
・理系女学生向けのイベントを実施し、自社採用サイト、就職情報サイトで男女問わず活躍できる職場であることを積極的に情報発信。
・CTC女性社員とキャリアについて考えるディスカッションイベントや、リクルーターをマッチングし面談を実施。
2.計画的な育成
・2007年度よりメンター・メンティ制度を導入。グループメンタリングや人脈形成を強化する取り組みを実施。
・2021年度より女性管理職や管理職候補者向けにキャリア・スポンサーシップ・プログラムを導入。女性管理職および管理職候補(主任)を対象に、本部長クラスとの座談会や1on1を実施し、ネットワーク作りやキャリア支援を強化。
・ラインマネジメントによる着実な人材育成を目的とし、上司と女性管理職および管理職候補(主任)との対話を強化する施策を実施。上司/部下コミュニケーションツールを導入し、女性自身のワーク・メンタリティの把握とフォローを強化。
・新任女性管理職にはキャリアコンサルタントによる面談を実施。
・3年目社員全員、5年目社員・エルダー社員・キャリア入社社員を対象にしたキャリアコンサルタントによる面談を実施。
・研修による次世代経営人材の育成を実施。2024年度には女性執行役員が誕生。
3.多様で柔軟な働き方の推進
・2014年に朝型勤務の奨励施策を開始。
・朝型勤務から一歩踏み込んだ働き方として、半日単位に加えて「時間単位有休」や、始業時刻の繰り上げ繰り下げを可能にする「スライドワーク」を導入。
・2020年よりテレワークを全社員に拡大。
・2022年度より、以下の制度導入により「働く場所」や「働く時間」の選択肢を拡大。
L テレワークができる場所の拡大(勤務オフィスの通勤範囲内のどこでも/特別な事情がある場合日本全国どこでも)
L 転勤・単身赴任の解消(条件:テレワークと出張を活用して業務が可能である事)
L サバティカル休暇制度(理由不問。不妊治療などでも利用可能)
4.両立支援
・育児短時間勤務・時差出勤制度の対象となる子供の年齢の引き上げや、育児休業の一部有給化による男性の育休取得促進など、仕事と育児・介護の両立を支援する諸制度を拡充。
・男女共に対象とする復職者セミナー、管理職向け、男性育休取得促進等、多様なテーマでセミナーを継続開催。
・働き方変革の継続推進による、短時間勤務からフルタイム勤務への早期復帰を支援する就業インフラの構築。
・2022年度より以下のように休暇の新設または取得要件を緩和。従業員が状況に応じ臨機応変に育児参加が可能となる。
①出生時育児休業を新設
②従来の育児休業を分割取得可とし、対象者も拡大。取得要件を緩和。
③配偶者・パートナーの出産時に利用できる育児目的の特別有給休暇を新設。時間単位での取得や、対象期間も出産直後だけでなく1年間と長く、柔軟な利用を可能とした。
・社員の母性保護や業務との両立支援を目的に、妊婦健診や不妊治療にも利用可能な「ケア休暇」を2023年度に新設。
5.意識改革
・全管理職向けに、育児や介護と仕事を両立する社員等、多様な社員とのコミュニケーションや働き方、アンコンシャス・バイアス等についての研修を実施。
・さらに2021年より、全社員を対象とした外部講師によるオープンセミナー「ダイバーシティ・キャリア・カレッジ」を開始。アンコンシャス・バイアスやLGBTQ+、障がい等のテーマを取り上げ、ダイバーシティ&インクルージョンの全社浸透を図る。
・2022年度に、取締役会の諮問委員会として「ダイバーシティ・コミッティ」を設置。社外有識者を委員に迎え、当社の立ち位置や向かうべき方向性に関して提言や助言を受け、社内変革、意識改革を加速させる。
・ダイバーシティ推進サイトで、本部長クラス全員からの動画を配信し意識啓蒙と風土醸成を推進。
6.その他
・新任課長を対象にコミュニケーション力強化を目的とする研修を実施。
・女性管理職候補者上司向けにダイバーシティの理解促進を目的とした説明会を実施。
・本部長・役員クラス向けのスポンサーマインド研修を実施。キャリア・スポンサーシップ・プログラムのスポンサーとして話を聴くための傾聴、かかわり方の講座を開催。
・女性管理職候補者上司/部下コミュニケーションツールを活用し、現場上司の女性管理職候補者との円滑な対話や動機付けをサポート。
・健康管理を経営的な視点で捉えた「健幸経営」を推進。その一環として、女性が健やかに活き活きと長く働き続けられるよう、女性の健康増進対策を推進。
【 社外からの評価 】
・健康経営優良法人(8年連続認定)
・日経スマートワーク経営調査 4つ星
・PRIDE指標(4年連続ゴールド取得)
・くるみん認定(2007年・2015年・2023年)
・えるぼし認定(3段階)
・グッドキャリア企業アワード
・日本HRチャレンジ大賞
・テレワーク先駆者百選
【 参考 】
平均年齢: 40.6歳
平均年間給与: 10,765,554 円
※2024年3月時点
女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画
行動計画の掲載日:2017年05月17日
行動計画の更新日:2024年04月05日
計画期間:2024年4月2日~2027年4月1日
【参考】社内制度の導入割合と業種の特徴
職種・雇用形態転換制度
在宅勤務・テレワーク
正社員再雇用・中途採用制度
短時間勤務制度
教育訓練・研修制度
病気・不妊治療休暇
キャリアコンサルティング制度
年次有給休暇時間単位取得制度
フレックスタイム制度
日本標準産業分類における「情報通信業」は、IT技術や通信インフラを活用し、情報の生成・伝達・処理・保管を行う重要な産業であり、テクノロジーの進化とデジタル社会の発展を支える役割を担っています。技術革新が非常に早く、5G、AI、クラウド、IoTなどが急速に発展する中、常に新しい知識を習得し続ける必要があります。企業のデジタル化を促進し、ソフトウェア開発やクラウドサービス、データ分析などが幅広く利用されています。
業務では高度な専門知識とスキルが求められ、プログラミングやネットワーク技術、サイバーセキュリティなどの専門分野でのスキルを磨くことが重要です。資格の取得はキャリアアップに有利で、情報処理技術者やネットワーク関連の資格が役立ちます。また、リモートワークがしやすい環境であり、フレックスタイム制など柔軟な働き方も普及しています。多くの業務はプロジェクト単位で進められ、プロジェクトマネジメント能力やコミュニケーション能力が求められます。クリエイティブな要素も強く、ソフトウェア開発やデジタルコンテンツ制作では創造的な解決策が重要です。
また、この業界はグローバルに展開しており、国際的なビジネスやプロジェクトに参加する機会も多く、英語などの外国語スキルも求められる場合があります。成長性が非常に高く、クラウドサービスや5G技術、AIの進展により今後も需要が拡大すると見込まれています。デジタルインフラの維持と発展に対するニーズが安定しているため、景気に左右されにくい業種です。加えて、情報通信業は高収入の傾向があり、特に高度な技術を持つエンジニアやデータサイエンティストは高収入が期待できます。キャリアアップの可能性も多様で、技術者からプロジェクトマネージャー、経営者や起業家へと進む道も開かれています。
さらに、メディアやエンターテイメント業界でも、デジタルコンテンツの制作が進み、ゲーム開発や動画制作などの分野でクリエイティブな仕事が広がっています。ユーザー体験(UX)の重視も進み、デザインやインターフェース設計の役割がますます重要になっています。