数字で見る女性活躍と両立支援
コスモ石油の女性活躍推進、仕事と家庭の両立支援の状況などを数字でまとめています。採用、従業員、働き方、キャリア、賃金の内容を、石油製品・石炭製品製造業の平均とともに、それぞれ数字で見てみましょう。
関連トピックス
- 求職者向けトピックス
石油製品・石炭製品製造業には、石油を精製する事業、購入した原料を混合加工して潤滑油、グリースを製造する事業、コークス炉による石炭…
採用
採用者の性別割合
男性
66%
女性
34.0%
基幹職
まずは業種平均から、採用者の女性割合の傾向を確認したうえで、現在の従業員の男女比も合わせて見てみましょう。上場企業における採用者の女性割合は、全体平均に比べてやや低い傾向にありそうです。
採用での競争倍率
男性
40.9倍
女性
24.3倍
基幹職
採用での競争倍率は、人手不足の業種ほど倍率が低くなる傾向にありそうです。一方で、上場企業では全体平均よりも格段に競争が厳しく、また、女性の競争倍率が男性よりも高くなっているようです。
中途採用実績
男性
54.0人
女性
15.0人
まずは業種平均から、中途採用で性別による傾向があるか確認しましょう。上場企業における中途採用実績は、女性の採用が男性の半分以下となっています。
従業員
従業員数
2594人
同業種の中でどの程度の会社規模か確認し、業績等も可能な限り調べておきましょう。
従業員の男女比
男性
84%
女性
16.0%
正社員
「石油製品・石炭製品製造業」の業種は、全体平均と比較して、従業員の女性割合が低い傾向にありそうです。ただし、平均としては、従業員の男女比よりも高い割合で、女性を採用しているともいえそうです。
平均勤続年数
男性
17.2年
女性
13.5年
正社員
終身雇用の考えはほぼなくなってきていますが、勤続年数の平均から、中長期的なキャリア設計を測る指標として10年定着できる企業かという基準でみてもよさそうです。
働き方
有給休暇取得率
92.0%
正社員
「石油製品・石炭製品製造業」の業種平均の有給休暇取得率は、全体平均よりも高くなっています。取得率と合わせて、半日単位・時間単位などでの取得や、休暇の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
育児休業取得率
男性
61.0%
女性
100.0%
正社員
取得率と合わせて、育児休業から復帰後に、短時間勤務や在宅勤務、フレックスタイムなど柔軟な働き方ができるかも確認しておきましょう。
平均残業時間
13.9時間/月
基幹的な職種
数字と合わせて、長時間労働是正のための取り組みや残業の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
キャリア
女性の係長級比率
ー%
ー人/ー人
管理職・役員への女性登用のパイプライン構築のためには、内部人材の採用・育成の強化が必要不可欠です。外部からの採用だけでなく、既存社員へのリーダー育成に対する取り組みも確認するようにしましょう。
女性の管理職比率
7.0%
43.0人/616.0人
「管理職」の定義は法律でもやや曖昧で、企業によって定義が異なります。数字を参考にしつつも、フェアな賃金体制、機会の提供、業務の裁量権などの実態を確認するようにしましょう。
女性の役員比率
33.3%
4.0人/12.0人
政府は、プライム市場への上場企業を対象に「2030年までに女性役員の比率を30%以上に」等の数値目標を盛り込み、企業の女性登用を促しています。
賃金
男女の賃金差異(全体)
76.0%
男女の賃金差異は、女性の能力や意欲を十分に発揮できないことにつながるため、女性の自立や社会参加を阻害するだけでなく、経済成長や人口減少の対策にも悪影響を及ぼすと考えられます。
男女の賃金差異(正社員)
76.2%
日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、キャリアの中断や時短勤務が賃金格差の要因にもなっています。柔軟な働き方に関する制度とともに、運用面の実態を把握することが重要となります。
男女の賃金差異(非正規社員)
70.6%
一般的に、女性が男性よりも非正規雇用で働く割合が高いことが、賃金格差の原因の一つとされています。また、日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、時短勤務が賃金格差の要因となっています。
女性活躍と両立支援の取り組み
コスモ石油株式会社は、コスモエネルギーグループの供給部門を担う中核事業会社です。
上場会社としての選定は、コスモエネルギーグループの純粋持株会社コスモエネルギーホールディングス株式会社のページで紹介しています。
コスモエネルギーホールディングス株式会社
https://positive-ryouritsu.mhlw.go.jp/positivedb/detail?id=29081
女性活躍に関する社内制度の概要
キャリアデザイン研修、社内外のロールモデルとの交流会、育児・介護および配偶者転勤事由による退職者の正社員としての再雇用制度、資格・技能検定取得奨励・自己啓発の推進(受講料の全額または一部を補助金として支給)
仕事と家庭の両立に関する社内制度の概要
育児・介護休業法の各種制度に関する法定を上回る制度、育児・介護事由による勤務地限定選択制度、フレックスタイム・テレワーク等の柔軟な働き方に資する制度、記念日休暇制度、不妊治療のための休暇制度など
長時間労働是正のための取り組み内容
(1)TOPメッセージの発信
(2)部室、グループ別の時間外実績、有給休暇取得実績を月次で公開
(3)フレックスタイム勤務制度の活用(コアタイムなし)
(4)夜型から朝型勤務への転換(残業加算率の変更)
(5)有給休暇の取得促進
・連続取得奨励
・年初に付与日数等に応じた一定日数の取得日を事前申請
・取得奨励日の設定
(6)事由を問わないテレワーク勤務制度の活用
※週5日在宅勤務可
(7)半日単位の有給休暇制度
その他関連する取り組み内容など
当社グループでは「私たちは、地球と人間と社会の調和と共生を図り、無限に広がる未来に向けての持続的発展をめざします。」というグループ理念を掲げており、その実現には人材の活用が重要であると考えます。
当社グループでは、あらゆる多様な社員が能力を最大限に発揮できる環境を整え、より公平・公正な処遇で報いることとしています。
多様性の実現に向けて、女性活躍の推進を優先課題として掲げ、以下の通り数値目標を定めて、積極的な採用(管理職や管理職候補の中途採用を含みます)および育成、能力に応じた適切な配置等に取り組んでいます。
2024年4月1日時点:基幹職女性管理職比率 7.1%
人事関連データ、取り組みの詳細は以下の通りです。
(特に記載がない限り、データは全て2023年度実績)
<平均年齢>
男性40.2歳、女性38.7歳、全体40.0歳
<正社員の年齢構成別人数>
正社員数 全数2,367人(うち、女性378人)
30歳未満 全数526人(うち、女性106人)
30~39歳 全数695人(うち、女性97人)
40~49歳 全数448人(うち、女性82人)
50~59歳 全数696人(うち、女性91人)
60歳以上 全数2人(うち、女性2人)
<正社員の離職者数>
57人(うち、女性18人)
※定年退職、グループ企業への転籍・出向、死亡退職は除く
<正社員の新卒採用人数>
82人(うち、女性32人)
<正社員の中途採用人数>
72人(うち、女性16人)
<正社員の採用人数>
154人(うち、女性48人)
※転籍、再雇用を除く
<管理職人数>
616人(うち、女性43人)
うち部長相当職以上 35人(うち、女性2人)
課長相当職 189人(うち、女性19人)
※部長相当職以上および課長相当職は、コスモエネルギーホールディングス、コスモ石油、コスモ石油マーケティング、コスモエネルギー開発を対象として算出
<新規管理職登用の実績>
32人(うち、女性4人)
<育児休業>
女性の育児休業取得率・復職率は100%
男性の育児休業取得率61.9%
<育児を目的をした制度で男性の取得実績があるもの>
・積立有給休暇の育児休職への充当可、育児目的での取得可
・育児休職の一部有給化※条件あり
・出産休暇
・記念日休暇(子の1歳の誕生日)
<時間外労働について>
時間外労働と休日労働の合計が、全ての雇用管理区分で各月全て45時間未満である。
正社員の1か月あたりの法定外労働時間の平均 13.9時間
<労働時間適正化に向けた取り組み>
・BPOの推進や、RPAやAIを活用した業務効率化
・夜型から朝型勤務への転換(残業加算率の変更)
・勤務間インターバル制度
・PCログを活用した労働時間の適正な把握
・各部署の時間外労働時間、休暇取得日数、年次有給休暇取得率を社内イントラで公開
・フレックスタイム制度
・テレワーク勤務制度
<正社員の年次有給休暇取得率、取得日数>
92%、19.0日
※会社プリセット休暇(3日)、個人プリセット休暇(5日)、夏季および冬季連続取得の奨励など
※半日単位の取得可
<女性活躍推進に向けた制度・取り組み>
(1)ライフイベントを経ても働き続けるキャリア意識の形成
①各世代、等級別に各種研修を実施
②キャリアデザイン研修を実施
③ロールモデルとの交流会を実施
(2)育児中の社員への両立支援の充実
①両立支援制度の周知
・育児と仕事の両立支援ハンドブック(本人向け、上司向け)
・育児と仕事の両立支援制度一覧
②育児休職社員の職場復帰支援
・休職前、復職時の面談の実施(専用面談シートを活用)
・育児休職中の情報提供実施
③育児と仕事の両立セミナーの開催
④保活コンシェルジュサービスの導入
⑤育児施設等利用補助
⑥勤務地限定制度
⑦事由を問わないテレワーク勤務制度、育児と仕事の両立支援のためのテレワーク勤務制度
⑧フレックスタイム制度、時間外労働の免除制度、短時間勤務制度
⑨半日単位の年次有給休暇制度
⑩有給の記念日休暇(子どもの1歳の誕生日)
(3)育児中の部下を持つ上司向けの研修の実施
(4)キャリア採用の実施
(5)女性リーダー育成研修の実施
<女性の多様なキャリアコースに関する状況(直近3事業年度の合計)>
1.通常の労働者への転換、派遣労働者への雇入れ 3名
2.女性の通常の労働者としての再雇用(定年後の再雇用を除く。) 0名
3.おおむね30歳以上の女性の通常の労働者としての中途採用 20名
<人事制度と評価制度>
全社員を対象とした公平かつ透明性のある評価制度としており、自立的な社員の意識向上とラインマネージャーの評価研修を実施し、適切なフィードバックに努めています。ライン長に対しては多面評価を導入しています。
■あらゆる社員にチャンスを提供するために
1.管理職に対しては職責に応じて報酬が決まる役割等級制度の導入
2.年功要素を排した昇格審査の実施
<部署異動>
年に1回、異動希望部署を申告できるほか、「ジョブチャレンジ制度」という社員のキャリアビジョンの実現のため部署異動を後押しする制度もあります。
<時間や場所にとらわれない働き方>
・事由を問わないテレワーク勤務制度(自宅・自宅以外)
・フレックスタイム制度
<有給の特別休暇制度>
・生理休暇
・育児・介護等に必要な休暇(時間単位取得可)
・不妊治療に必要な休暇
・出産休暇(配偶者が出産する社員が取得可)
・記念日休暇(子どもの1歳の誕生日)
※積立有給休暇をボランティア事由で取得可(条件あり)
<就業継続のための制度>
・育児・介護理由による勤務地限定制度
・配偶者の転勤事由による休職制度
・育児・介護事由でやむを得ず退職した社員の再雇用制度
・私傷病休職期間満了で退職した社員の再雇用制度
<新しい働き方について>
2017年度より在宅勤務制度を交替・シフト勤務者を除く全社員に拡大し、2019年度からは自宅以外での勤務も可能とするテレワーク制度へと発展させました。2020年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、第1回目の緊急事態宣言下では、製油所等の出勤が必須の社員を除くほぼすべての社員がテレワークを行いました。
テレワークという新しい働き方が浸透したことで、マネジメントの重要性が再認識されたため、マネージャー層を対象とした研修や、業務マネジメントガイドラインの策定・展開等を行っています。
<ガバナンス>
ダイバーシティの推進について連結中期サステナビリティ計画(以下、サステナビリティ中計)に定め、経営執行会議、取締役会への報告事項としています。
また、計画立案等の際には報告事項とは別のディスカッションテーマとしています。
サステナビリティ中計の進捗については、コーポレートサイトにて公表しています。
上記について、社外取締役からの評価・指摘を受けています。
<ダイバーシティについて>
ダイバーシティの重要性やコスモエネルギーグループのダイバーシティ方針や取組みについて、定期的に研修を実施しています。
<ハラスメント防止について>
就業規則にハラスメントの防止等について定め、毎年従業員を対象とした研修を実施しています。
また、相談窓口については社内・社外に設け、匿名での相談も可能です。
<女性活躍推進のための組織>
コスモエネルギーホールディングス株式会社人事部労政・ダイバーシティグループにて、グループのダイバーシティ推進を担当しています。
【参考】社内制度の導入割合と業種の特徴
職種・雇用形態転換制度
在宅勤務・テレワーク
正社員再雇用・中途採用制度
短時間勤務制度
教育訓練・研修制度
病気・不妊治療休暇
キャリアコンサルティング制度
年次有給休暇時間単位取得制度
フレックスタイム制度
日本標準産業分類における「石油製品・石炭製品製造業」は、石油や石炭を加工してエネルギー資源や各種化学製品を製造する業種で、燃料、化学原料、潤滑油やアスファルトなど、多岐にわたる製品が作られます。石油製品にはガソリンや軽油などが含まれ、車両や発電所で使用され、石炭製品には鉄鋼業に不可欠なコークスなどがあります。副産物としてタールやアンモニアも生産され、化学肥料や舗装材料などに利用されます。これら製品の製造には高度な技術が必要で、特に石油精製では「分留」や「触媒改質」などの化学反応を正確に制御する技術が求められます。石炭加工では「乾留」によってコークスが作られ、温度制御や反応管理が重要です。
石油・石炭製品の製造は、ほとんどが自動化された大規模プラントで行われ、最新の制御システムを使って動作を監視・管理する技術が不可欠です。異常が発生した場合には迅速な対応が求められ、オペレーターには深い技術的知識が必要です。加えて、これらの製造業では品質管理と安全管理が非常に重要であり、燃料や化学製品は厳格な品質基準を満たさなければなりません。品質テストや規格遵守の確認が行われ、可燃性や爆発性のある危険物を扱うため、火災や爆発のリスクに対する安全管理が徹底されます。
さらに、石油や石炭の製造業界では、環境保護や持続可能性に対する取り組みが重要視されています。二酸化炭素や硫黄酸化物、窒素酸化物などの排出物が出るため、排出ガスの浄化装置や廃棄物処理が進められており、エネルギー効率の向上と再生可能エネルギーの導入も進んでいます。エネルギー消費を抑える技術の導入や、化石燃料に代わる持続可能なエネルギーソリューションの開発が求められています。
労働環境としては、24時間稼働するプラントが多く、シフト勤務が一般的で、夜勤や休日勤務が求められることもあります。作業員は重機操作や機械監視を行い、安全管理が徹底された環境で働きます。技術者としては、プロセスエンジニアや設備の保守管理、環境安全担当者など、多様なキャリアパスが用意されており、技術を高めることでキャリアアップが可能です。