数字で見る女性活躍と両立支援
プロテリアルの女性活躍推進、仕事と家庭の両立支援の状況などを数字でまとめています。採用、従業員、働き方、キャリア、賃金の内容を、鉄鋼業、非鉄金属・金属製品製造業の平均とともに、それぞれ数字で見てみましょう。
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鉄鋼業には、鉱石、鉄くずなどから鉄及び鋼を製造する事業、鉄及び鋼の鋳造品、鍛造品、圧延鋼材、表面処理鋼材などを製造する事業が分類…
採用
採用者の性別割合
男性
91.7%
女性
8.3%
総合職(技術系)
まずは業種平均から、採用者の女性割合の傾向を確認したうえで、現在の従業員の男女比も合わせて見てみましょう。上場企業における採用者の女性割合は、全体平均に比べてやや低い傾向にありそうです。
採用での競争倍率
男性
12.2倍
女性
14.1倍
総合職(技術系)
採用での競争倍率は、人手不足の業種ほど倍率が低くなる傾向にありそうです。一方で、上場企業では全体平均よりも格段に競争が厳しく、また、女性の競争倍率が男性よりも高くなっているようです。
中途採用実績
男性
94人
女性
14人
まずは業種平均から、中途採用で性別による傾向があるか確認しましょう。上場企業における中途採用実績は、女性の採用が男性の半分以下となっています。
従業員
従業員数
7500人
同業種の中でどの程度の会社規模か確認し、業績等も可能な限り調べておきましょう。
従業員の男女比
男性
94.3%
女性
5.7%
総合職
「鉄鋼業、非鉄金属・金属製品製造業」の業種は、全体平均と比較して、従業員の女性割合が低い傾向にありそうです。ただし、平均としては、従業員の男女比よりも高い割合で、女性を採用しているともいえそうです。
平均勤続年数
男性
18.9年
女性
9.1年
総合職(技術系)
「鉄鋼業、非鉄金属・金属製品製造業」の業種は、全体平均よりも勤続年数が長い傾向にあることから、中長期的なキャリア設計に適している業種ともいえそうです。
働き方
有給休暇取得率
77.0%
正社員
取得率と合わせて、半日単位・時間単位などでの取得や、休暇の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
育児休業取得率
男性
16.9%
女性
100.0%
正社員(特別休暇を含まない)
取得率と合わせて、育児休業から復帰後に、短時間勤務や在宅勤務、フレックスタイムなど柔軟な働き方ができるかも確認しておきましょう。
平均残業時間
1.1時間/月
対象正社員
数字と合わせて、長時間労働是正のための取り組みや残業の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
キャリア
女性の係長級比率
11.6%
61人/525人
管理職・役員への女性登用のパイプライン構築のためには、内部人材の採用・育成の強化が必要不可欠です。外部からの採用だけでなく、既存社員へのリーダー育成に対する取り組みも確認するようにしましょう。
女性の管理職比率
2.4%
29人/1189人
「管理職」の定義は法律でもやや曖昧で、企業によって定義が異なります。数字を参考にしつつも、フェアな賃金体制、機会の提供、業務の裁量権などの実態を確認するようにしましょう。
女性の役員比率
0.0%
ー人/24人
政府は、プライム市場への上場企業を対象に「2030年までに女性役員の比率を30%以上に」等の数値目標を盛り込み、企業の女性登用を促しています。
賃金
男女の賃金差異(全体)
71.8%
男女の賃金差異は、女性の能力や意欲を十分に発揮できないことにつながるため、女性の自立や社会参加を阻害するだけでなく、経済成長や人口減少の対策にも悪影響を及ぼすと考えられます。
男女の賃金差異(正社員)
75.4%
日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、キャリアの中断や時短勤務が賃金格差の要因にもなっています。柔軟な働き方に関する制度とともに、運用面の実態を把握することが重要となります。
男女の賃金差異(非正規社員)
73.5%
一般的に、女性が男性よりも非正規雇用で働く割合が高いことが、賃金格差の原因の一つとされています。また、日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、時短勤務が賃金格差の要因となっています。
女性活躍と両立支援の取り組み
女性活躍に関する社内制度の概要
・女性フォーラム(総合職ネットワーキングイベント)の開催
・異業種交流会や女性の管理職向け社外セミナーへの積極的な派遣
仕事と家庭の両立に関する社内制度の概要
・男性の家事育児参加を促すため、子どもの生まれた男性従業員や女性従業員のパートナーや、パートナーとの家事分担を見直す従業員に「パパエプロン」の贈呈
・サテライトオフィスや在宅勤務制度、フレックスタイム制、裁量労働制などの多様な勤務制度等の活用促進
・法定を上回る育児休業期間の設定(小学校1年修了までのうち3年間)や短時間勤務(小学校卒業)
・法定を上回る介護休業期間の設定(1年間)
・転勤猶予制度
・配偶者海外赴任帯同休暇
・カフェテリアプランによる子育て支援利用料および介護支援利用料を補助
・介護を理由とする別居への別居手当の支給
長時間労働是正のための取り組み内容
・長時間労働の実態把握と定期的な報告・フォローアップ。
・定時退勤日の設定
・在宅勤務、社内外サテライトオフィスの導入等
・時間超過者の状況把握と健康管理の強化
その他関連する取り組み内容など
[ダイバーシティの意識浸透と女性活躍推進にむけた推進体制]
■推進組織は、社長をトップとした企業内横断組織である「プロテリアルダイバーシティ推進協議会」を発足し女性をはじめとする多様な人材の採用、育成、登用に向けた方針決めや進捗確認、情報共有を行っており、専門組織としてD&I推進グループが事務局運営を行っています。
■執行役員における多様性を確保すると共に、また一般社員に対しても、多様な人材に対する理解を深め円滑なコミュニケーションをとれるように、階層別研修等の節目にさまざまなハラスメントや男女の役割分担などの固定観念に対する問題を取り上げ、人種、地域、文化・身体的な特徴・経済状況などさまざまな人への配慮の必要性などの気づきを与える研修を行い、誰もが働きやすい環境づくりを進めています。
[KPI]
採用において、ダイバーシティ採用比率(女性・外国籍・中途採用)を50%、総合職における新卒採用比率目標技術系10%以上、事務系40%以上を掲げています。
また、女性の管理職比率は2030年度までに5.0%をめざしています。
[多様な人材の評価・登用への取組み]
■当社では年功序列的な賃金体系を見直し、成果とそのプロセスに重点をおいた評価を行っています。評価実施においては、多様な部下の価値観やライフイベント等による制約を理解した上で、公平に成長機会を与えるよう、管理職の評価項目の一つに「ダイバーシティマネジメント」を組み入れ、指導と研修機会を設定しています。特に女性を部下に持つ管理職に対してダイバーシティ研修(2018年度以降はアンコンシャスバイアスに関する研修)を実施しています。
■将来の管理職候補者を増やしていくため、女性社員をリストアップし育成強化対象者を把握するとともに、主任層の女性を選抜し社外のリーダーシッププログラムに派遣、社外との交流機会を持つことで視野を広げ、ファシリテーションスキルの向上させるよう努めています。
■その他の取組として、ロールモデルの不在など女性のキャリアにたいする漠然とした不安を解消するため、女性フォーラムを年1回開催し、課題を共有し継続して働くための支援と登用への意欲醸成に努めています。
また、女性の活躍の推進のためにはその配偶者や男性社員の意識改革が必要と考え、男性の育児家事参加を促進する取組みとして子どもをもった男性従業員や女性従業員のパートナーに対し、本人または職場の上司からの申請により「パパエプロン」の贈呈を行っています。
[働き方改革推進]
多様な人材が活躍できる企業文化を形成するため、2016年度から働き方改革を進め、タイムフリー、ロケーションフリー勤務の推進を積極的に図っています。また、労働時間の削減については、計画年休や定時退勤日の奨励、一定時刻の消灯や巡視などによる意識付けを行うとともに、日々の勤務状況の把握と上司からの適正な業務配分や会議の短縮や内部資料の削減が効果的であると考え、管理職を対象とした研修を実施し、メールや会議ルールを徹底、日々の勤務状況の可視化と未登録者への自動フォロー等、地道な活動を継続してきました。また事業所間の休日の統一化やファイル共有システムやコミュニケーションツールの導入など業務効率の向上も合わせて実施しています。
当社においてはフレックス勤務や裁量労働制、半日休暇制度等は早くから導入していますが、利用者が限定的であったことから、利用促進キャンペーン活動や、制度を活用した社内イベントなどを行いタイムフリー勤務への意識付けを行いました。
ロケーションフリーについては、外部オフィスの利用契約や在宅勤務制度やサテライトオフィスの設置など、場所の制約を緩和するための環境づくりに取り組んでいます。
[多様なキャリアパス]
早期から自発的なキャリアへの意識付けのため、若手社員には、入社から3年毎にステップアップ研修(キャリア研修)を行っております。配偶者の海外勤務に帯同する場合の休職制度、自己啓発やボランティア活動、療養や家族看護、不妊治療等における積立年休制度の利用等の支援制度の他、海外トレーニー制度、海外留学(MBA)、マイチャレンジ制度(社内FA)、自らキャリアを切り拓くことのできる制度を導入し、多様な人材の多様な可能性を見出す仕組みを取り入れております。
特に、育児や介護、パートナーの仕事など一定の事由に対しては、一定期間あるいは事由消滅まで転勤を猶予する制度も導入し転勤前提のキャリアの見直しにも着手しています。
また一般職から正社員、契約社員からの社員化も定期的に実施しており、優秀な人材を幹部社員に登用するための仕組みを整備しています。
【参考】社内制度の導入割合と業種の特徴
職種・雇用形態転換制度
在宅勤務・テレワーク
正社員再雇用・中途採用制度
短時間勤務制度
教育訓練・研修制度
病気・不妊治療休暇
キャリアコンサルティング制度
年次有給休暇時間単位取得制度
フレックスタイム制度
日本標準産業分類における「鉄鋼業」、「非鉄金属製造業」、「金属製品製造業」は、金属を扱う産業で、製造業の基幹を支え、建設、自動車、機械、家電など幅広い分野に製品を供給しています。これらの業種はそれぞれ独自の技術を必要とし、技術者にとっては専門知識やスキルが重要です。また、近年では自動化や環境への配慮が進んでおり、革新と成長の機会が多い産業でもあります。
「鉄鋼業」では、鋼板や鉄筋、パイプなどの鉄鋼製品を大量に製造し、自動車や建設など多岐にわたる分野で使用されます。鉄鋼の製造は、高炉で鉄鉱石を溶かして精錬する「高炉プロセス」と、スクラップをリサイクルする「電炉プロセス」によって行われ、大規模な設備を必要とするため、高度な機械操作やメンテナンス技術が求められます。また、製造プロセスは自動化されており、品質管理とともに安全管理も重要です。高温の炉を扱う作業は危険を伴うため、安全装置の使用や厳格な作業手順が必要とされます。
「非鉄金属製造業」は、鉄以外の金属、例えばアルミニウム、銅、ニッケルなどを精錬・加工する産業です。これらの金属は軽量で耐食性があり、航空機、自動車、電気製品などに使用されます。非鉄金属の加工には鍛造や圧延、鋳造といった技術が使われ、精密な加工が求められるため、技術者には高い技能が必要です。また、非鉄金属はリサイクルが容易で、特にアルミニウムや銅は再生材として広く使用され、環境に配慮した製造が進んでいます。環境基準を遵守し、製造過程で発生する有害物質や廃棄物を適切に処理することも重要です。
「金属製品製造業」では、鉄鋼や非鉄金属を使用して、自動車部品や建材、工具、家庭用品、機械部品などが製造されます。製品ごとに加工技術が異なり、切削加工やプレス加工、表面処理技術が求められます。これらの製品には高い精度が要求され、特に自動車部品や機械部品では寸法精度や耐久性が厳しく管理されます。また、一部の製品はカスタムメイドで製造されるため、顧客の要望に応じた柔軟な対応も必要です。金属製品製造業では、品質管理が重要であり、強度や寸法を確認するためのテストが行われ、作業者の安全を確保するための機械安全装置や防護具の使用も徹底されます。
これらの業種では、主に工場勤務が中心で、シフト制勤務が一般的です。大規模な機械を扱うため、体力や健康管理が求められます。技術者は、製造技術や品質管理のスキルを向上させることで、キャ