数字で見る女性活躍と両立支援
オリックス・レンテックの女性活躍推進、仕事と家庭の両立支援の状況などを数字でまとめています。採用、従業員、働き方、キャリア、賃金の内容を、金融業、保険業の平均とともに、それぞれ数字で見てみましょう。
関連トピックス
- 求職者向けトピックス
金融業、保険業には、金融業又は保険業を営む事業が分類されます。専ら金融又は保険の事業を営む協同組合、農業又は漁業に係る共済事業を…
採用
採用者の性別割合
男性
71.4%
女性
28.6%
正社員
まずは業種平均から、採用者の女性割合の傾向を確認したうえで、現在の従業員の男女比も合わせて見てみましょう。上場企業における採用者の女性割合は、全体平均に比べてやや低い傾向にありそうです。
採用での競争倍率
男性
20.7倍
女性
31.9倍
正社員
採用での競争倍率は、人手不足の業種ほど倍率が低くなる傾向にありそうです。一方で、上場企業では全体平均よりも格段に競争が厳しく、また、女性の競争倍率が男性よりも高くなっているようです。
中途採用実績
男性
20人
女性
1人
「金融業、保険業」の業種における中途採用実績は、全体平均と比較して女性の採用の割合が多い傾向にあります。上場企業における中途採用実績は、女性の採用が男性の半分以下となっています。
従業員
従業員数
926人
同業種の中でどの程度の会社規模か確認し、業績等も可能な限り調べておきましょう。
従業員の男女比
男性
54.7%
女性
45.3%
正社員
上場企業の女性割合が低い傾向にありそうです。ただし、全体的に従業員の男女比よりも高い割合で、女性を採用しているともいえそうです。
平均勤続年数
男性
16.3年
女性
17.1年
正社員
終身雇用の考えはほぼなくなってきていますが、勤続年数の平均から、中長期的なキャリア設計を測る指標として10年定着できる企業かという基準でみてもよさそうです。
働き方
有給休暇取得率
65%
正社員
取得率と合わせて、半日単位・時間単位などでの取得や、休暇の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
育児休業取得率
男性
15.8%
女性
100%
正社員
「金融業、保険業」の業種平均の育児休業取得率(男性)は、全体平均よりも高くなっています。取得率と合わせて、育児休業から復帰後に、短時間勤務や在宅勤務、フレックスタイムなど柔軟な働き方ができるかも確認しておきましょう。
平均残業時間
28.7時間/月
対象正社員
数字と合わせて、長時間労働是正のための取り組みや残業の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
キャリア
女性の係長級比率
61.6%
143人/232人
管理職・役員への女性登用のパイプライン構築のためには、内部人材の採用・育成の強化が必要不可欠です。外部からの採用だけでなく、既存社員へのリーダー育成に対する取り組みも確認するようにしましょう。
女性の管理職比率
32%
101人/315人
「管理職」の定義は法律でもやや曖昧で、企業によって定義が異なります。数字を参考にしつつも、フェアな賃金体制、機会の提供、業務の裁量権などの実態を確認するようにしましょう。
女性の役員比率
ー%
ー人/1人
政府は、プライム市場への上場企業を対象に「2030年までに女性役員の比率を30%以上に」等の数値目標を盛り込み、企業の女性登用を促しています。
賃金
男女の賃金差異(全体)
ー%
男女の賃金差異は、女性の能力や意欲を十分に発揮できないことにつながるため、女性の自立や社会参加を阻害するだけでなく、経済成長や人口減少の対策にも悪影響を及ぼすと考えられます。
男女の賃金差異(正社員)
ー%
日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、キャリアの中断や時短勤務が賃金格差の要因にもなっています。柔軟な働き方に関する制度とともに、運用面の実態を把握することが重要となります。
男女の賃金差異(非正規社員)
ー%
一般的に、女性が男性よりも非正規雇用で働く割合が高いことが、賃金格差の原因の一つとされています。また、日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、時短勤務が賃金格差の要因となっています。
女性活躍と両立支援の取り組み
女性活躍に関する社内制度の概要
【女性活躍推進に向けた社員への取組】
▼管理職向け
・新任評価者研修の実施(グループ合同)
・マネジメント力強化研修の実施(グループ合同)
・ハラスメント研修の実施(グループ合同)
・職責者マニュアルの運用(グループ合同)
・人材育成に関する評価項目の設定(グループ合同)
・部長研修の実施(レンテック単体)
・課長対象:労務管理研修の実施(レンテック単体)
・課長対象:育成のためのコミュニケーション研修実施(レンテック単体)
▼女性社員向け
・若手女性向けフォーラムの実施(グループ合同)
・ワーキングマザーに対する育休前面談・育休中のキャリアセミナー(グループ合同)
・復職前研修(グループ合同)
・産休前、復職前面談実施(レンテック単体)
・管理職候補の女性に対するキャリアデザイン研修の実施(グループ合同)
・管理職昇格後の女性に対して、異業種女性マネージャー勉強会の実施(グループ合同)
▼管理職・女性社員両者向け(グループ合同)
・女性管理職に対して経験豊かな役員や部長をメンターとしたメンタリングプログラムの実施
・部下が研修に参加し、将来キャリアを設定した場合等は事後に面談を実施。相互でキャリアを実現するためにすべき今後について考える機会を提供している。
・年1回、直属の上司部下によるキャリア面談の実施
仕事と家庭の両立に関する社内制度の概要
<両立支援(出産・育児)>
【妊娠・出産支援】
・妊娠期の短時間勤務制度
・産前時差勤務制度
・産前通院時間制度
・産後通院時間制度
【育児支援】
・育児休職制度(3歳に達するまで)
・育児時間の取得(1日あたり2時間まで・有給)
・育児短時間勤務制度(小学校卒業まで)
・子の看護休暇(年5日、2人以上10日・有給)
・ベビーシッター補助制度(小学校卒業まで)
・育児特別休暇制度※
※育児特別休暇制度は0歳児の子を養育する社員で、当該子での育児休職を取得していない社員に対して、特別休暇を付与する制度(有給、半日単位の分散取得可)。
配偶者の出産立ち合いや男性の育児参加の奨励、育児休職制度利用の入り口としての活用を目的としている。
<柔軟な勤務(場所)を認める運用・制度>
・在宅勤務
・モバイルワーク勤務
・サテライトオフィス勤務
・社員本人が勤務地を選択できる制度
<柔軟な勤務(時間)を認める制度>
・フレックスタイム制度
・時差勤務制度
・複数の労働時間区分設定
・半日単位の有休休暇制度
・時間単位の有休休暇制度
・労働時間短縮制度(1日/週/月の所定労働時間の短縮制度)
・時間外労働免除
長時間労働是正のための取り組み内容
・残業削減目標を設定
・勤怠管理システムのリニューアルによる残業時間の見える化促進
・RPAを活用した勤怠入力管理
・フレックスタイム、スーパーフレックスタイム制度の利用促進
・部課長への残業時間フィードバック
・残業時間の事前承認制
・ノー残業デーの設定
・終業チャイムの導入
その他関連する取り組み内容など
■女性の管理職比率目標:個人のキャリアを尊重し幅広い分野で活躍できる女性を育成することを通して、管理職に占める女性社員の
割合を現時点(29%)より 7%引き上げる.【計画期間】2020 年 4 月 1 日~2025 年 3 月 31 日までの 5 年間
■本籍社員数:人 内)女性人
■女性管理職数 合計:人
部長相当職以上:総数人 内)女性人
課長相当職以上:総数人 内)女性人
■退職者数:人 内)女性人 ※定年退職者、グループ内転籍者を含む
<従業員の意識改革>
各階層別研修では、自律的なキャリア形成の支援としてキャリア研修を導入。
自分のありたい姿を目指し、前向きにチャレンジすることへのマインドセットを行っている。
また、人材要件の一つとしている「TeamPlay」~多様な価値観を認め、周囲を巻き込みながら主体的に行動できる人材を目指し、様々な属性の社員との円滑なコミュニケーション手法についても理解を深めている。
<管理職の意識改革>
女性活躍推進において、女性をはじめとする多様な人材が活躍できる職場であることが今後の企業の成長に不可欠であることから、属性に係らず活躍できる職場環境整備や管理職の適切なマネジメントを行うための施策を実施している。
【管理職向けマネジメント研修の実施】
国籍・年齢・性別・職歴を問わず、多様な人財を受け入れることで多様な価値観や専門性による「知の融合」を図り、ワークライフバランスや自己実現を可能とする価値ある職場を組み合わせることで新たな価値を創造する「KeepMixed」という人材戦略のもと、管理職向け研修を実施。自身が持つアンコンシャスバイアスに気づき、性別、年齢・子供の有無等に関係なく、適切な評価と仕事の付与によって多様な社員の活躍を促すマネジメントに加え、労働時間適正化・柔軟な働き方を支援する社内制度について学び、考える機会を設けている。
【メンタリングを通しての相互理解促進】
他部門の部長をメンター、女性管理職メンティとしたメンタリングプログラムを実施。メンターである部長からは、定期的な面談を通して「成長したいと願う女性の思いに気づいた」、「女性への適切なマネジメント方法についてアドバイスがあった」などの声が上がっている。
【部下とのキャリア面談の実施】
年1回、自分の今後のキャリアについて人事への申告と上司との面談機会を設けている。短期的、中長期的なキャリアを考え、上司と共有することにより、仕事を通してキャリアを開発していく機会となってる。
【参考】社内制度の導入割合と業種の特徴
職種・雇用形態転換制度
在宅勤務・テレワーク
正社員再雇用・中途採用制度
短時間勤務制度
教育訓練・研修制度
病気・不妊治療休暇
キャリアコンサルティング制度
年次有給休暇時間単位取得制度
フレックスタイム制度
日本標準産業分類における「金融業、保険業」は、資金の調達や運用、保険商品の提供を通じて経済活動を支える重要な役割を果たしています。銀行や証券会社、保険会社などが含まれ、資金運用やリスク管理が中心業務です。
金融業では、顧客の資産状況を分析し、適切な運用方法を提案するため、データ分析や数字に強いことが重要です。保険業ではリスクを評価し、最適な保険料を設定するため、統計的な分析力が必要です。また、顧客との信頼関係が重要であり、長期的な契約を維持するためには、適切な商品提案と迅速なカスタマーサポートが求められます。さらに、金融業、保険業ともにリスク管理が必須であり、金融機関は貸し倒れリスクや市場リスクに対して高度なリスク管理体制を整えています。法令遵守や内部監査も重要で、コンプライアンスの徹底が求められます。
近年ではフィンテックの進展により、オンラインバンキングやキャッシュレス決済、ロボアドバイザーなど新しいサービスが次々に登場し、IT技術を活用した業務効率化が進んでいます。これに伴い、サイバーセキュリティ対策も強化されており、顧客の資産や個人情報を保護するための最新技術が求められます。さらに、金融業や保険業は国際的な取引や海外市場での活動が増加しており、外国語スキルや国際的な金融規制に対する理解も必要です。多国籍企業との取引や海外進出の機会も多く、グローバルなビジネス経験が求められる場面も増えています。
金融業、保険業は高収入が期待できる分野であり、成果に応じた報酬制度が設けられていることが多いです。特に資産運用や投資に携わる職種では、成功次第でインセンティブが支給され、高い報酬を得ることが可能です。また、銀行や証券会社では営業職やアナリストからマネジメント職、さらには経営層へのキャリアアップが期待されます。保険業でも、営業職から管理職や企画職へとキャリアを進めることができ、金融業界の経験は他業種でも活かされるため、幅広いキャリアパスが開かれています。
社会的な影響力も大きく、金融機関は企業への融資を通じて経済成長や社会インフラ整備に貢献し、保険業ではリスクに備える商品提供を通じて個人や企業に安心を提供しています。このように、金融業、保険業は経済の安定と成長に貢献する重要な役割を果たし、社会全体に対する貢献が求められる仕事です。