数字で見る女性活躍と両立支援
インテリジェントウェイブの女性活躍推進、仕事と家庭の両立支援の状況などを数字でまとめています。採用、従業員、働き方、キャリア、賃金の内容を、情報通信業の平均とともに、それぞれ数字で見てみましょう。
関連トピックス
- 求職者向けトピックス
情報通信業には、情報の伝達を行う事業所、情報の処理、提供などのサービスを行う事業、インターネットに附随したサービスを提供する事業…
採用
採用者の性別割合
男性
78.8%
女性
21.2%
正社員
まずは業種平均から、採用者の女性割合の傾向を確認したうえで、現在の従業員の男女比も合わせて見てみましょう。上場企業における採用者の女性割合は、全体平均に比べてやや低い傾向にありそうです。
採用での競争倍率
男性
ー倍
女性
ー倍
採用での競争倍率は、人手不足の業種ほど倍率が低くなる傾向にありそうです。一方で、上場企業では全体平均よりも格段に競争が厳しく、また、女性の競争倍率が男性よりも高くなっているようです。
中途採用実績
男性
22人
女性
9人
まずは業種平均から、中途採用で性別による傾向があるか確認しましょう。上場企業における中途採用実績は、女性の採用が男性の半分以下となっています。
従業員
従業員数
492人
同業種の中でどの程度の会社規模か確認し、業績等も可能な限り調べておきましょう。
従業員の男女比
男性
76.4%
女性
23.6%
正社員
上場企業の女性割合が低い傾向にありそうです。ただし、全体的に従業員の男女比よりも高い割合で、女性を採用しているともいえそうです。
平均勤続年数
男性
11.7年
女性
7.8年
正社員
終身雇用の考えはほぼなくなってきていますが、勤続年数の平均から、中長期的なキャリア設計を測る指標として10年定着できる企業かという基準でみてもよさそうです。
働き方
有給休暇取得率
66.4%
正社員
取得率と合わせて、半日単位・時間単位などでの取得や、休暇の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
育児休業取得率
男性
100.0%
女性
100.0%
正社員
取得率と合わせて、育児休業から復帰後に、短時間勤務や在宅勤務、フレックスタイムなど柔軟な働き方ができるかも確認しておきましょう。
平均残業時間
9.0時間/月
対象正社員
数字と合わせて、長時間労働是正のための取り組みや残業の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
キャリア
女性の係長級比率
ー%
ー人/ー人
管理職・役員への女性登用のパイプライン構築のためには、内部人材の採用・育成の強化が必要不可欠です。外部からの採用だけでなく、既存社員へのリーダー育成に対する取り組みも確認するようにしましょう。
女性の管理職比率
12.9%
11人/85人
「管理職」の定義は法律でもやや曖昧で、企業によって定義が異なります。数字を参考にしつつも、フェアな賃金体制、機会の提供、業務の裁量権などの実態を確認するようにしましょう。
女性の役員比率
7.1%
1人/14人
政府は、プライム市場への上場企業を対象に「2030年までに女性役員の比率を30%以上に」等の数値目標を盛り込み、企業の女性登用を促しています。
賃金
男女の賃金差異(全体)
74.8%
男女の賃金差異は、女性の能力や意欲を十分に発揮できないことにつながるため、女性の自立や社会参加を阻害するだけでなく、経済成長や人口減少の対策にも悪影響を及ぼすと考えられます。
男女の賃金差異(正社員)
75.6%
日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、キャリアの中断や時短勤務が賃金格差の要因にもなっています。柔軟な働き方に関する制度とともに、運用面の実態を把握することが重要となります。
男女の賃金差異(非正規社員)
34.7%
一般的に、女性が男性よりも非正規雇用で働く割合が高いことが、賃金格差の原因の一つとされています。また、日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、時短勤務が賃金格差の要因となっています。
女性活躍と両立支援の取り組み
長時間労働是正のための取り組み内容
長時間労働を削減する取り組みを行い、社員に「時間創出手当」を還元している。
その他関連する取り組み内容など
・ダイバーシティ推進
性別や国籍、年齢、障がいの有無などの属性の違いを活かし、付加価値を生み出していくため、多様な価値観を有する人財の採用を進めています。こうした多様化する社員に適合する職場環境や制度を構築することは、中長期的な成長のために必要不可欠です。
・女性活躍の推進
女性社員の活躍を推進するため、女性管理職、高度専門職の人数を2022年6月期の11名から2025年6月期には23名へ倍増することを目標に様々な施策の強化に取り組んでいます。
・Intelligent Women's Wave (IWW)
女性社員同士で互いに相談しやすい環境が必要である、という考えのもと、女性社員同士によるメンター制度として、「Intelligent Women's Wave」の活動を継続し、女性社員同士が相談できる環境整備に努めています。
女性特有のライフイベント時にも将来のキャリア形成をイメージできるよう、先輩社員からのアドバイスや様々な社内制度の活用を促すことで、長期的なキャリア形成やスムーズな育児休業からの職場復帰を支援しています。
・育児休業者オンライン懇親会
育児休業中の女性社員に対して、オンライン懇親会を実施しています。復帰後の働き方のイメージがより具体的に持てるように、職場環境の変化についての情報提供や復帰に向けて抱える不安や不明点について相談に応じています。また、育児休業取得経験のある社員からのアドバイスを提供することで、安心して職場復帰に向けて準備できるように支援をしています。
・仕事と育児の両立を支援
出産や育児といった人生のライフイベントへの支援をするために、配偶者の出産予定日から産後3ヶ月までに使用できる5日間の特別休暇や、子どもが中学校就学の始期に達するまで1日上限2時間の勤務時間短縮制度を整備しています。育児休業についても、2022年は女性の100.0%、男性の81.8%、2023年は女性の100.0%、男性の100.0%が取得しており、例年、男女ともに全国平均を上回っています。
・社内外の障がい者活躍推進への取組み
パラアート(障がい者の芸術作品)鑑賞
社内に様々なパラアートを展示しています。パラアート鑑賞を通じて社員のストレス軽減や、コミュニケーションの活性化を促すと同時に、アートを通じて多様性への理解を促進し、作家である障がい者の経済的自立を支援しています。また、「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」のサポートパートナーとなり、同芸術祭が目指す「共に生きる」社会の実現に賛同し、社員の同芸術祭へのボランティア活動も奨励しています。
・障がい者に対する定期面談
月に1度、障がい者定着支援担当者による障がい者との面談を実施しています。体調面を含め様々な事柄についてヒアリングを行ったうえで、本人および、配属先上司や関係者へ助言を行っています。
・高齢者の活躍推進
高度専門職制度の範囲拡大
優れた専門性を持つ社員に職位を与える「高度専門職制度」の対象範囲をそれまでの60歳未満から60歳以上まで拡大し、シニア社員の活躍を推進しています。また、このたび、極めて高度な専門性(業界および世界トップクラス)を有し、当社の社会価値向上に貢献すると認められた社員に「フェロー」もしくは「技監」の職位を与える「プロフェッショナル制度」を新設しましたが、こちらも60歳以上の社員も認定対象としています。
・外国籍社員の活躍を推進
海外経験を活かせる活躍の場、チャンスを提供
海外事業を推進するチームには、若手社員を含め外国籍社員の積極的な登用をしています。彼ら彼女らが海外で培った経験や異なる価値観から生まれる多様性を活かし、海外ビジネスにチャレンジしています。
・健康
健康経営の責任者である代表取締役社長のもと、保健師や産業医とも連携できる体制を組み、健康経営を推進しています。2022年7月には健康経営推進課を新設し、当社事業において最も重要な経営資源である社員一人ひとりのウェルビーイング※を高める取組みをより強化しています。2022年より3年連続「健康経営優良法人(大規模法人部門)」、2023年より2年連続「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」における上位500法人を顕彰する「ホワイト500」に認定されています。
※身体的、精神的、そして社会的に完全に良好で全てが満たされている状態
・健診会社負担の拡充
35歳以上の健康診断のオプション検査費用、受診推奨年齢の専門検診(脳検診、大腸内視鏡検査)、および35歳未満の婦人科健診費用を一部又は全額負担し、受診を推奨することで、病気の早期発見、早期治療を促進しています。
・保健師による保健活動
社員の生活習慣病の予防のため、保健師による、健診結果に基づいた保健指導、有所見者への受診勧奨等に積極的に取り組んでいます。また保健師への相談窓口も設置しており、社員は気軽に相談できるようになっています。保健師は、ケアが必要な新入社員や体調不良の社員、療養中社員との面談も行っています。
・メンタルヘルス対策
年1回のストレスチェックを実施後、メンタルヘルス対策強化のため、管理職向け集団分析結果報告会を行っています。またストレスチェックの結果をふまえた管理職向けの個別相談会およびメンタルヘルスのセルフケア、ラインケア研修も行っています。
・フィジカルヘルス対策
社員のヘルスリテラシー向上による生活習慣の改善と病気の未然防止を目指し、睡眠、運動奨励、マインドフルネス、食生活・栄養、肩こり、腰痛、歯と口の健康、がん予防、喫煙、アルコール依存症、感染症対策、女性の健康についてのオンデマンド動画セミナーを実施しています。社員だけでなく、その家族も受講可能とし、社員および家族の健康リテラシーの向上に努めました。また、運動による社員の健康増進支援のため、健康保険組合主催の屋外イベントやウォーキングイベントへの参加を推奨および支援し、運動習慣定着のきっかけづくりを積極的に行っています。
・健康的な食事、飲料の提供
お惣菜やご飯などの設置型社食サービス導入により日中、土日、夜間と、いつでも手軽に、栄養バランスのいい食事を摂れる環境を整えており、特定保健用飲料の飲料も社員が気軽に購入できるよう会社が補助しています。また、長時間労働かつ夜型勤務からの脱却と健康増進による生産性の向上を目的に平日8時から朝食の提供も行っています。これらのサービスは、社員、パートナー社員を問わず、幅広い方が利用しています。
・ワークライフバランス推進
品質の高いシステムやサービスを顧客に提供するためには、社員の労働時間のきめ細やかな管理や、働きやすい環境を整備することが重要です。働き方改革により、優秀な人財の確保と中長期的な業績の向上を目指しています。
・労働時間のきめ細やかな管理
経営幹部が集まる会議体で、社員の労働時間の状況を確認し、当社における労働時間の上限を超過した社員がいる場合は、必要に応じて対象本部に指導を行い、社員のワークライフバランスの改善に努めています。
・テレワーク
多様な働き方を後押しするため全社員がテレワークできる環境を整備しています。2024年7月以降は、社員間のコミュニケーションの量と質の向上を目的として在宅勤務は週3回までとしています。
・夜間作業特別休暇制度
当社のシステムは、24時間365日稼働しているため、夜間作業を行うこともあります。深夜時間帯に一定時間の労働を行った場合、その勤務時間に応じた時間単位の特別休暇を付与し、社員の健康のため、その取得を推進しています。
・休暇取得の促進
当社が目標としている有給休暇取得日数は、法令が定める5日より、さらに増やし8日に定め取得を推進しています。有給休暇の取得率は、2023年は66.39%を達成し、全国平均の取得率62.1%※と比較すると有給休暇を取得しやすい組織風土の醸成ができています。
※出典:厚生労働省「令和5年度就労条件総合調査」より
・エンゲージメントの向上
社員がその能力を最大限に発揮できるよう、働きがいのある制度や職場環境の整備に努めています。2017年からは満足度調査を実施し、社員のエンゲージメントの状況モニタリングと、組織風土改善に取り組んでいます。
・Web社内報(DIVERSITY WAVE)
社員一人ひとりの豊かな個性の発信と多様性の促進を目的として、2021年7月よりWeb社内報「DIVERSITY WAVE」を月2回発行しています。社員や部署紹介といった社員コンテンツから、イベントレポートや健康経営などの会社にまつわる特集まで、毎回様々な内容を取り上げています。これらの取組みは、社内情報の共有や社員コミュニケーションの活性化においても大きな役割を果たしています。
・Staywork プログラム
社員の多様性を活かした自律的な働き方の提案として、函館と沖縄の2拠点において、ワーケーションを実施しています。普段と異なる環境に身を置くことで新たな発見や気づきが生まれ、社員の心の成長を促す効果が期待されます。また、豊かな自然環境に身を置くことで、幸せや豊かさの重要性を再認識し、サステナブル(持続可能)な社会の在り方について考え、行動できる人財をさらに増やしていきます。
・まちかど清掃
社員同士のコミュニケーション活性化や社会貢献のため、地域イベントに積極的に参加しています。年2回、東京都中央区が主催する地域清掃活動「まちかどクリーンデー」に当社の社員が自発的に参加し、オフィス周辺の清掃を行っています。
・クロスジョブ
部門を越えてイノベーションに必要な知識、スキルを高める人財を育成することを目的として、クロスジョブ制度を導入しました。社員は、労働時間の20%~30%を目安とした社内兼業の希望を申告できるようになりました。
・クロストーク
直接社員から現在のコンディションや考えを聞き、新たな課題があれば対応したい、という社長の意向により、社長と社員との「クロストーク」を随時実施しています。
・自己申告制度
毎年課長以下の全社員が自身の関わった業務や異動および職種変更の希望などを会社に申告する制度です。会社は本制度により、全社員の現状やキャリア意向を把握し人財の適正配置やキャリア形成の支援を行います。また、上司は部下のキャリア意向を把握でき、普段の業務指導にも活かせます。
【参考】社内制度の導入割合と業種の特徴
職種・雇用形態転換制度
在宅勤務・テレワーク
正社員再雇用・中途採用制度
短時間勤務制度
教育訓練・研修制度
病気・不妊治療休暇
キャリアコンサルティング制度
年次有給休暇時間単位取得制度
フレックスタイム制度
日本標準産業分類における「情報通信業」は、IT技術や通信インフラを活用し、情報の生成・伝達・処理・保管を行う重要な産業であり、テクノロジーの進化とデジタル社会の発展を支える役割を担っています。技術革新が非常に早く、5G、AI、クラウド、IoTなどが急速に発展する中、常に新しい知識を習得し続ける必要があります。企業のデジタル化を促進し、ソフトウェア開発やクラウドサービス、データ分析などが幅広く利用されています。
業務では高度な専門知識とスキルが求められ、プログラミングやネットワーク技術、サイバーセキュリティなどの専門分野でのスキルを磨くことが重要です。資格の取得はキャリアアップに有利で、情報処理技術者やネットワーク関連の資格が役立ちます。また、リモートワークがしやすい環境であり、フレックスタイム制など柔軟な働き方も普及しています。多くの業務はプロジェクト単位で進められ、プロジェクトマネジメント能力やコミュニケーション能力が求められます。クリエイティブな要素も強く、ソフトウェア開発やデジタルコンテンツ制作では創造的な解決策が重要です。
また、この業界はグローバルに展開しており、国際的なビジネスやプロジェクトに参加する機会も多く、英語などの外国語スキルも求められる場合があります。成長性が非常に高く、クラウドサービスや5G技術、AIの進展により今後も需要が拡大すると見込まれています。デジタルインフラの維持と発展に対するニーズが安定しているため、景気に左右されにくい業種です。加えて、情報通信業は高収入の傾向があり、特に高度な技術を持つエンジニアやデータサイエンティストは高収入が期待できます。キャリアアップの可能性も多様で、技術者からプロジェクトマネージャー、経営者や起業家へと進む道も開かれています。
さらに、メディアやエンターテイメント業界でも、デジタルコンテンツの制作が進み、ゲーム開発や動画制作などの分野でクリエイティブな仕事が広がっています。ユーザー体験(UX)の重視も進み、デザインやインターフェース設計の役割がますます重要になっています。