大日本印刷
印刷技術と情報技術を強みとして、出版印刷や商業印刷から、包装や建材、エレクトロニクス製品などへ事業領域を拡げ、多様な製品・サービスを提供する総合印刷会社
データ集計:2024年3月時点
数字で見る女性活躍と両立支援
大日本印刷の女性活躍推進、仕事と家庭の両立支援の状況などを数字でまとめています。採用、従業員、働き方、キャリア、賃金の内容を、パルプ・紙・紙加工品製造業、印刷業・印刷関連業の平均とともに、それぞれ数字で見てみましょう。
関連トピックス
- 求職者向けトピックス
パルプ・紙・紙加工品製造業、印刷業・印刷関連業には、有機又は無機の物質に物理的、化学的変化を加えて新たな製品を製造し、これを卸売…
採用
採用者の性別割合
男性
66.2%
女性
33.8%
正社員
まずは業種平均から、採用者の女性割合の傾向を確認したうえで、現在の従業員の男女比も合わせて見てみましょう。上場企業における採用者の女性割合は、全体平均に比べてやや低い傾向にありそうです。
採用での競争倍率
男性
ー倍
女性
ー倍
採用での競争倍率は、人手不足の業種ほど倍率が低くなる傾向にありそうです。一方で、上場企業では全体平均よりも格段に競争が厳しく、また、女性の競争倍率が男性よりも高くなっているようです。
中途採用実績
男性
51人
女性
20人
まずは業種平均から、中途採用で性別による傾向があるか確認しましょう。上場企業における中途採用実績は、女性の採用が男性の半分以下となっています。
従業員
従業員数
10107人
同業種の中でどの程度の会社規模か確認し、業績等も可能な限り調べておきましょう。
従業員の男女比
男性
76.7%
女性
23.3%
正社員
上場企業の女性割合が低い傾向にありそうです。ただし、全体的に従業員の男女比よりも高い割合で、女性を採用しているともいえそうです。
平均勤続年数
男性
21.7年
女性
16.0年
正社員
「パルプ・紙・紙加工品製造業、印刷業・印刷関連業」の業種は、全体平均よりも勤続年数が長い傾向にあることから、中長期的なキャリア設計に適している業種ともいえそうです。
働き方
有給休暇取得率
55.6%
正社員
取得率と合わせて、半日単位・時間単位などでの取得や、休暇の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
育児休業取得率
男性
98.7%
女性
94.1%
正社員
取得率と合わせて、育児休業から復帰後に、短時間勤務や在宅勤務、フレックスタイムなど柔軟な働き方ができるかも確認しておきましょう。
平均残業時間
13.9時間/月
対象正社員
数字と合わせて、長時間労働是正のための取り組みや残業の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
キャリア
女性の係長級比率
ー%
ー人/ー人
管理職・役員への女性登用のパイプライン構築のためには、内部人材の採用・育成の強化が必要不可欠です。外部からの採用だけでなく、既存社員へのリーダー育成に対する取り組みも確認するようにしましょう。
女性の管理職比率
9.4%
347人/3673人
「管理職」の定義は法律でもやや曖昧で、企業によって定義が異なります。数字を参考にしつつも、フェアな賃金体制、機会の提供、業務の裁量権などの実態を確認するようにしましょう。
女性の役員比率
7.3%
3人/41人
政府は、プライム市場への上場企業を対象に「2030年までに女性役員の比率を30%以上に」等の数値目標を盛り込み、企業の女性登用を促しています。
賃金
男女の賃金差異(全体)
79.6%
男女の賃金差異は、女性の能力や意欲を十分に発揮できないことにつながるため、女性の自立や社会参加を阻害するだけでなく、経済成長や人口減少の対策にも悪影響を及ぼすと考えられます。
男女の賃金差異(正社員)
78.7%
日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、キャリアの中断や時短勤務が賃金格差の要因にもなっています。柔軟な働き方に関する制度とともに、運用面の実態を把握することが重要となります。
男女の賃金差異(非正規社員)
65.3%
一般的に、女性が男性よりも非正規雇用で働く割合が高いことが、賃金格差の原因の一つとされています。また、日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、時短勤務が賃金格差の要因となっています。
女性活躍と両立支援の取り組み
「多様な個を活かすダイバーシティ&インクルージョン推進」
DNPグループは、経営基盤を強化する非財務戦略において、人的創造性(付加価値生産性)を飛躍的に高めることを目指しています。その実現には、同質で均一な組織から多様性に富んだ組織に変わることが重要だと考えています。多様な人材がそれぞれの強みを活かし活躍できる企業グループであり続けるため、さまざまな取り組みや制度を拡充してきました。こうした多様な個を活かすD&Iの推進は社外から高い評価を受けています。また、私たちは常に、社員に対するアンケートなどで、会社の取り組みと個々の職場の実態の差といった課題を把握して、その解決に努めるなかで、「多様な個を活かすD&I推進」の重要性がさらに高まっています。そのため、私たちは、2023-2025年度の「ダイバーシティ経営中期ビジョン」では、「インクルージョンがあたりまえになっている」を掲げています。各職場でこの「インクルージョンがあたりまえになっている」状態を実現し、社員一人ひとりの力を高め、その多様な強みを掛け合わせて、新しい価値の創造につなげていきます。
女性活躍に関する社内制度の概要
DNPは女性活躍推進法に基づく行動計画に沿って、さまざまな施策を進めています。例えば、組織の意思決定に関わる女性社員の継続的な育成に向けて、各等級の女性社員に向けた研修を体系的に実施しています。2021年度には「スポンサーシッププログラム」を開始し、意思決定の場への女性の登用、上位職の多様性の拡大につなげています。本プログラムは、課長・部長級の管理職の女性社員に対して、他部門の役員など役職者がスポンサーとなり、受講者の所属部門長(オーナー)と連携して、三者で取り組んでいきます。それによって、DNPグループの多様な強みを掛け合わせて新しい価値を生み出す「オールDNP」の視点や、より高い視座を身に付けていきます。
また継続して登用人材を増やすために、リーダークラスからのパイプラインの拡大が必要です。2021年度までは選抜型でリーダークラスの女性に研修を実施していましたが、現在はリーダークラスになった DNPグループ女性社員全員を対象に「実践型リーダーシップ研修」を行い、キャリアビジョンを早い段階で持ち、職場でリーダーシップを発揮し、経験を積めるようにしています。この研修には、本部長クラスのD&I推進リーダーが半年間、女性の考えや職場の課題と向き合いながら、女性に視野を広げる問いかけをしたり、共に考えるなど伴走し、各部門のD&I推進にも活かしています。
仕事と家庭の両立に関する社内制度の概要
・フレックス・テレワーク・在宅勤務・短時間・短日勤務の導入。
・育児休業は男女ともに最初の5日間は有給休暇を付与。
・男女とも育児休業取得回数の制限なし。
・ライフサポート特別休暇の育児や介護要件では失効した有給休暇を最大40日利用可能。
・キャリアサポート休暇があり、不妊治療、がん治療に利用が可能。
長時間労働是正のための取り組み内容
・労使による「時間資源有効活用プロジェクト働き方会議の開催」
・職場単位活動を中心とした「価値創造推進プログラム」
・在宅勤務・テレワーク制度の導入など多様な働き方の推進
・その他、業務効率化、弾力的な勤務制度の導入、ラインによる労働時間管理、個別指導など、総合的な取り組みを継続している。
その他関連する取り組み内容など
・柔軟な勤務を認める制度構築として、「半日単位の有給休暇制度」「時間単位の有給休暇制度」を設けている。また特定の社員に対しては「フレックスタイム制度」、「裁量労働制」を導入し早朝出勤、早帰り等、個人の環境に合わせた柔軟な働き方を推奨している。
・時短勤務者に対して時間外労働を免除している。
・「多様なキャリア」「就業継続」に向けて社内人材公募、FA、自己申告制度を設けている。
・自己都合(結婚、妊娠、出産、育児、介護、配偶者の転勤)を理由に退職した者は再雇用要件を満たしていれば復職できる再雇用制度を設けている。
・職種転換については総合職、一般職の区分けはなく内勤・外勤と2タイプを設け本人の希望により転換が可能。また、サポートスタッフから正社員への転換制度を導入している。
・特定の要件を満たす配偶者の転勤を理由とした休職制度を設けている。
・有給休暇の連続取得を奨励するアニバーサリー特別休暇制度を設けている。
・長時間労働改善に向け、各事業部門で時間資源創出のための活動とレビューをおこなっている。
・ボランティア休暇制度を導入している。
・MBA取得のための進学、留学など自己啓発のための費用補助制度を設けている。
・勤務時間インターバル制度の導入
【参考】社内制度の導入割合と業種の特徴
職種・雇用形態転換制度
在宅勤務・テレワーク
正社員再雇用・中途採用制度
短時間勤務制度
教育訓練・研修制度
病気・不妊治療休暇
キャリアコンサルティング制度
年次有給休暇時間単位取得制度
フレックスタイム制度
日本標準産業分類における「パルプ・紙・紙加工品製造業」、「印刷・同関連業」は、日常生活からビジネス、出版、広告に至るまで幅広い分野で重要な役割を果たす産業です。これらの業界で働く際には、製造プロセスや品質管理、環境への配慮が重要な要素となり、機械操作や色調管理などの専門的なスキルが求められます。また、自動化された設備の管理やメンテナンスを行う技術者としてのキャリアが築けるほか、納期管理やクライアント対応に柔軟に対応する力も必要です。
「パルプ・紙・紙加工品製造業」では、木材や古紙からパルプを作り、それをもとに紙を製造します。段ボールやティッシュペーパー、包装材などの製造過程では、大型の機械が使用され、製造ラインの自動化が進んでいます。製造工程では、紙の品質や厚さ、滑らかさを一定に保ちながら大量生産を行い、熟練した技術者が品質管理を担当します。環境への配慮も求められ、リサイクルや持続可能な資源利用、省エネや廃棄物削減の取り組みが進められています。
一方、「印刷・同関連業」では、多様な印刷技術が使用され、オフセット印刷やデジタル印刷、特殊印刷が主な業務です。オフセット印刷は大量印刷に適しており、書籍や雑誌、ポスターの製造に利用されます。一方、デジタル印刷は少部数での印刷やオンデマンド印刷に適しており、迅速な対応が可能です。印刷工程では、色調管理や品質維持が重要で、特に色再現においては正確さが求められます。また、印刷機の操作やデジタル技術の導入が進んでおり、デザインデータの扱いにも精通する必要があります。
さらに、納期管理やスピード重視の業務が重要です。クライアントの要求に応じた短納期対応が求められ、印刷前の校正や仕上げの作業を効率的に進める必要があります。また、環境負荷の軽減に向けた取り組みが進み、リサイクル紙や環境に優しいインクの使用、省エネルギーなどが重要な課題となっています。
これらの産業でのキャリアは、専門的なスキルの習得が重要です。製造機械のメンテナンスや印刷工程の最適化に携わるエンジニアとしての成長が可能であり、特に印刷業では職人的な技術が重要視されます。工場での作業が多いため、シフト勤務や繁忙期の残業が求められることもありますが、デザインとの連携や新技術の開発に取り組む機会もあり、クリエイティブな側面も強い仕事です。