数字で見る女性活躍と両立支援
イオンモールの女性活躍推進、仕事と家庭の両立支援の状況などを数字でまとめています。採用、従業員、働き方、キャリア、賃金の内容を、不動産業、物品賃貸業の平均とともに、それぞれ数字で見てみましょう。
関連トピックス
- 求職者向けトピックス
不動産業には、主として不動産の売買、交換、賃貸、管理又は不動産の売買、貸借、交換の代理若しくは仲介を行う事業が分類されます。物品…
採用
採用者の性別割合
男性
52.2%
女性
47.8%
無期雇用社員
まずは業種平均から、採用者の女性割合の傾向を確認したうえで、現在の従業員の男女比も合わせて見てみましょう。上場企業における採用者の女性割合は、全体平均に比べてやや低い傾向にありそうです。
採用での競争倍率
男性
27.6倍
女性
22.1倍
無期雇用社員
採用での競争倍率は、人手不足の業種ほど倍率が低くなる傾向にありそうです。一方で、上場企業では全体平均よりも格段に競争が厳しく、また、女性の競争倍率が男性よりも高くなっているようです。
中途採用実績
男性
20人
女性
11人
まずは業種平均から、中途採用で性別による傾向があるか確認しましょう。上場企業における中途採用実績は、女性の採用が男性の半分以下となっています。
従業員
従業員数
1792人
同業種の中でどの程度の会社規模か確認し、業績等も可能な限り調べておきましょう。
従業員の男女比
男性
62.9%
女性
37.1%
正社員
上場企業の女性割合が低い傾向にありそうです。ただし、全体的に従業員の男女比よりも高い割合で、女性を採用しているともいえそうです。
平均勤続年数
男性
7.9年
女性
6.9年
正社員
終身雇用の考えはほぼなくなってきていますが、勤続年数の平均から、中長期的なキャリア設計を測る指標として10年定着できる企業かという基準でみてもよさそうです。
働き方
有給休暇取得率
65.7%
正社員
取得率と合わせて、半日単位・時間単位などでの取得や、休暇の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
育児休業取得率
男性
100%
女性
100%
正社員
取得率と合わせて、育児休業から復帰後に、短時間勤務や在宅勤務、フレックスタイムなど柔軟な働き方ができるかも確認しておきましょう。
平均残業時間
10.7時間/月
対象正社員
数字と合わせて、長時間労働是正のための取り組みや残業の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
キャリア
女性の係長級比率
ー%
ー人/ー人
管理職・役員への女性登用のパイプライン構築のためには、内部人材の採用・育成の強化が必要不可欠です。外部からの採用だけでなく、既存社員へのリーダー育成に対する取り組みも確認するようにしましょう。
女性の管理職比率
17.1%
131人/767人
「管理職」の定義は法律でもやや曖昧で、企業によって定義が異なります。数字を参考にしつつも、フェアな賃金体制、機会の提供、業務の裁量権などの実態を確認するようにしましょう。
女性の役員比率
35.3%
6人/17人
政府は、プライム市場への上場企業を対象に「2030年までに女性役員の比率を30%以上に」等の数値目標を盛り込み、企業の女性登用を促しています。
賃金
男女の賃金差異(全体)
32%
男女の賃金差異は、女性の能力や意欲を十分に発揮できないことにつながるため、女性の自立や社会参加を阻害するだけでなく、経済成長や人口減少の対策にも悪影響を及ぼすと考えられます。
男女の賃金差異(正社員)
67.2%
日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、キャリアの中断や時短勤務が賃金格差の要因にもなっています。柔軟な働き方に関する制度とともに、運用面の実態を把握することが重要となります。
男女の賃金差異(非正規社員)
112.8%
一般的に、女性が男性よりも非正規雇用で働く割合が高いことが、賃金格差の原因の一つとされています。また、日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、時短勤務が賃金格差の要因となっています。
女性活躍と両立支援の取り組み
長時間労働是正のための取り組み内容
・毎月の就業状況を各部署の所属長に送付する。
・毎月職場環境改善MTの中で各部署が先月度の就業状況を確認する。
・36協定オーバー者及び所属長に改善報告を求める。
・月度の途中で残業時間が増えている従業員の所属長宛てに注意喚起の連絡をする。
その他関連する取り組み内容など
■ 雇用状況(2022年度末 正社員年齢構成別人数)
全数 1,888人(うち女性700人)
30歳未満 461人(うち女性249人)
30~39歳 425人(うち女性183人)
40~49歳 437人(うち女性148人)
50~59歳 417人(うち女性104人)
60歳以上 148人(うち女性16人)
■ 離職・入職状況
(2022年度正社員新卒採用人数)
65人(うち女性35人)
新卒採用における男女別競争倍率
男性:47.0倍 女性34.3倍
(2022年度正社員中途採用人数)
27人(うち女性9人) ※無期雇用
■ 離職・入職状況
(2022年度離職者)
正社員離職者数 91人(うち女性38人)
(直近3事業年度)
入社3年目の離職率15%
■ 管理職数(2022年度末 部長・課長人数)
部長相当職数 285人(うち女性32人)
課長相当職数 480人(うち女性97人)
■ 新規管理職登用(2021年度)
68人(うち女性21人)
■ 取締役実績(2022年度末時点)
17人(うち女性6人)
■ ダイバーシティ経営を進める目的
1.価値の多様化した「暮らしの創造」に活かすため
2.働きがいのある環境で従業員が最大のパフォーマンスを発揮するため
3.モールで働くすべての従業員にとって「働きやすい」「働きたい」モールにするため
■ ビジョン(ダイバーシティ経営の実現の先にどんな会社にするのか)
地域とともに「暮らしの未来」をつくる『Life Design Developer』であり続ける
■ KPI(目標値)
女性の管理職比率:2025年度末30%
男性の育児休職取得率:2025年度末100%
女性の役員比率:2025年度末30%
■女性の管理職比率の推移
2015年度末 13.2%
2016年度末 13.7%
2017年度末 14.2%
2018年度末 15.1%
2019年度末 17.4%
2020年度末 18.0%
2021年度末 19.4%
2022年度末 20.4%
■ ダイバーシティ推進の取り組み(2016年3月~)
2016年
3月:人事統括部の組織下に「ダイバーシティ推進グループ」を新設
4月:千葉県第1号として厚生労働大臣認定「えるぼし」マークの最高ランクを取得
6月:テナント企業(同友店)と共にダイバーシティを経営課題と捉え、意見を出し合いアイディアを生み
即実践する組織として、同友店会に「ダイバーシティ推進部会」を新設
11月:企業主導型保育事業を活用し、「イオンゆめみらい保育園」を商業施設内に設置
(2021年2月時点:全国21ヶ所設置、うち事業所内認可保育事業4ヶ所)
2017年
2月:企業独自の休暇制度「きらきら休暇」を導入(育児・介護・リフレッシュを目的に2日間取得可能)
3月:経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「なでしこ銘柄2017」に選出
4月:女性新任監査役1名就任
9月:産休に入る前から復職までの申請の流れや制度をまとめたガイドブック「育なび」の発行
2018年
2月:転居を伴う転勤のない「地域限定社員制度」適用者の役職の上限を撤廃
3月:経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「なでしこ銘柄2018」に選出
5月:女性新任社内取締役1名就任
2019年
3月:経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「なでしこ銘柄2019」に選出
4月:企業独自の制度「育児休業扶助金(イクボス応援金)」を導入し、男性の育児休業取得を促進
(主たる生計主の育児休業取得開始から最大3か月間、賃金月額の80%を補償)
2020年
3月:経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「なでしこ銘柄2021」に選出
9月:育児休業を事前に家族や部署に相談しながら計画取得するための「育児休業計画シート」を導入
■女性管理職・女性取締役を増やす取り組み
1.管理職候補人材を早い段階より社内で選定、登用を見据えた教育の実施
2.昇進・登用にあたって、ライフイベント等により制約がある社員も能力に応じて評価
3.管理職候補者育成研修を実施
4.育児にあたる女性従業員が働きやすい環境の整備として事業内保育園の設置
5.会議体にて、管理本部長がダイバーシティの取り組みや今後の方向性を定期的に役員へ報告・議論
■ 多様な人材の活躍・働き方を支援する制度
1.多様な働き方への支援制度
①地域限定社員制度 ②スイッチング制度(勤務地無限定⇔限定への転換制度) ③リ・エントリー制度(再雇用制度) ④フレックスタイム制度 ⑤モバイルワーク勤務 ⑥サテライトオフィス勤務
⑦転居停止制度(一時的に転居異動を免除する制度) ⑧時差勤務制度 ⑨複数の労働時間区分
2.両立支援制度
①育児休業・育児短時間勤務制度 ②きらきら休暇制度(企業独自の休暇制度) ③子の看護休暇制度
④介護休業、介護短時間勤務制度 ⑤時間外労働免除・制限 ⑥半日・時間単位の有給休暇制度
■ 人事評価制度及び環境・ルールの整備
・各社員が挙げた成果および行動の評価が、処遇に反映さる。
・組織の予算達成が評価・処遇に反映される。
・期初に設定した個人目標の達成度合が評価・処遇に反映される。
・個人の評価基準は明確に目標管理シートにて明示されている。
・人事評価は、評価委員会を開催し、複数人で評価を実施している
・ハラスメント等のコンプライアンスの明文化
・内部通報制度の構築
■ 労働時間適正化のための取り組み
・労働時間の見える化
・残業時間削減を評価に反映する仕組み
・管理職の残業時間を把握する仕組み
・管理職のマネジメントスキルを高める仕組み
・業務の割当の見直し
・業務効率化
・業務の見直し
・インターバル規制制度
・一定時刻での全館消灯・エレベーター運行停止
・総実労働時間の短縮(目標:1990時間)
・長時間労働改善のための研修
■ 管理職の「行動や意識改革」「方針の浸透」に関する取り組み
・管理職に対し、育児に関する法制度や社内制度の理解促進を目的とした研修を実施
・新任の管理職に対し、多様な属性の社員への評価方法に関する研修の実施
・管理職に対し、LGBT研修や人権研修の実施
・多様な属性の社員への職務付与等の育成に関する研修
・多様な属性の社員への適切な評価の仕方に関する研修
・多様な属性の社員に対してバイアスのない考課訓練
■ 一般従業員の「行動や意識改革」「方針の浸透」に関する取り組み
・女性が活躍しやすい職場であることを当社の制度やロールモデルの提示を社内掲示板にて紹介
・全社員に対し、産休から復職までの流れ・法制度・社内制度をまとめた冊子を発行
・人権研修やユニバーサルデザイン研修を通して、多様な属性の社員とのコミュニケーションやお客さまへの対応を学ぶ
・自発的なキャリア形成支援として、宅建をはじめとした各種資格取得・ビジネススキル修得に向けた積極的なチャレンジを後押しする援助金による支援
・多様な属性の社員に対する理解を深めるための研修
・多様な属性の社員との円滑なコミュニケーション形成のための研修
・自発的なキャリア形成への支援
■ 従業員の「キャリア形成・キャリアアップ」支援に関する取り組み
・グループ主催のキャリアプランを考える研修の積極的参加
・従業員が特定部署の専門的知識を習得するイオンビジネススクール
・将来の幹部候補を育成するBMP研修
・特定の部署や海外勤務等ポストの応募者を募る社内公募制度
・自分が希望する部署や異動先を申告できる自己申告制度
・非正規社員から正社員への転換を行う、コミュニティ社員採用試験の実施
・国内や海外の大学院への派遣制度
■ 経営層からの従業員に向けたダイバーシティに関する定期的な発信
(子会社である合同会社カンドゥについて) ” 今回は代表で伴井さん(女性)に実質社長として業務をしていただくが、正式には業務執行者という位置づけで、いわゆるイオンモールを代表して代表者としての業務を行う。この会社に役員として行っていただくのが、伴井さんが社長、そしてイオンファンタジーから北村さん(女性)、(中略)実はこれにも大きな意味がある。えるぼし認定を千葉県で初、イオンモールとイオンファンタジーが受けた。この2社から女性がまさに役員として派遣される。こういう一つの話題性もある。非常に注目度の高いことである。実質的にはイオンモールそのもの、イオンモールの事業として活躍していただきたい。 “(2016年7月11日イオンモール労使協議会:社長発言)
”例えば、うちはダイバーシティを進める。ダイバーシティはもちろん女性だけの話ではないが、女性の働きやすい職場を作っていくにあたって、たとえば女性が入社して、結婚して出産して子育てをして子育てがひと段落してまた働くようになって、今度は子どもたちが結婚して、という女性の人生の中で、どのタイミングでどの制度を使えるかがまとめてあるようなものをわかりやすく。そうすると自分がその立場になったときに利用できる制度が、ロールモデル、マイルストーンのようなものを作ったらよいのではないか。利用できる制度はたくさんある。社内の制度もそうだし、公の制度も色々と適用できるものがある。“(2016年7月11日イオンモール労使協議会:社長発言)
“ いろいろなことに対して対応していかなければならない。その中の一つがゆめみらい保育園で、結婚されても働けるような環境を整えている。そのほかにもスイッチング制度など色々な制度が整っている。我々はそれによって不利益な取扱いもしないということをアピールしていかなければならないと思っている。スイッチング制度の利用者は14名。これで人事上の不利益も生じていないし、復帰していただければそれなりの処遇をしていく。女性の活躍、時短勤務も増えている。我々経営者層としてもアピールしていきたい。短時間勤務にしても不利はないというのは間違いのないこと。“
(2016年11月14日イオンモール労使協議会:専務/管理本部長発言)
“ 同友店の中にもダイバーシティ部会というのがあり、うちの人間も入っている。女性の働く環境をよくしていこうと。長久手で成果が出てきている休憩室の改善、化粧室、一人用の食事スペースなど。ひとつひとつ環境を変えていこうというのは出来てきている。(中略)女性だけじゃないが、ダイバーシティでみんなが働きやすい環境を作っていきたい。”
(2017年4月10日イオンモール労使協議会:専務/管理本部長発言)
“ 求める役割は男性も女性も変わらないと思う。女性の場合はどんな管理職であるとか、男性だからどんな管理職になってほしいというものではない。ゼネラルマネージャーになれば、マネジメントでいかに生産性を向上させるために時間を有効に使うやり方をするか。人をどう管理するか。それができる人になってほしいと思う。(中略)産休制度などをとっても、どうやってバランスを取っていくのか、キャリアアップしていく時に後押しする策や、前に進もうとしている時に障害となるものを避ける策など、ぜひ従業員皆さんからいいアイディアを聞かせてほしい”
(2020年8月3日イオンモール労使協議会:社長発言)
■ パートナー企業との取り組み
イオングループの商業施設にご出店いただいている専門店を会員として組織される「イオン同友店会」にて、2016年6月に「ダイバーシティ推進部会」を新設。イオングループの商業施設を同友店のスタッフが働きやすい職場とし、ライフステージが変わっても働き続けやすい環境にすることを目的とするもので、委員は専門店と当社関連部署から約半数ずつ10名選出され、定期的に部会を実施しています。専門店より2名の女性取締役、当社より1名の社外取締役を含む7名の女性が参加し、当社のダイバーシティ推進グループとも連携しながら、さまざまな意見を具現化するための提言を行いました。
【参考】社内制度の導入割合と業種の特徴
職種・雇用形態転換制度
在宅勤務・テレワーク
正社員再雇用・中途採用制度
短時間勤務制度
教育訓練・研修制度
病気・不妊治療休暇
キャリアコンサルティング制度
年次有給休暇時間単位取得制度
フレックスタイム制度
日本標準産業分類における「不動産業、物品賃貸業」は、土地や建物の売買・賃貸、さらには家具や車両などの物品のレンタルを通じて、経済活動や個人の生活を支える役割を担っています。
不動産業では、宅地建物取引士(宅建)などの資格取得が必須とされます。さらに、不動産取引においては法規制や税制の知識が不可欠であり、顧客に適切なアドバイスを提供するためにも、土地の権利関係や相続問題、税務についての専門知識が求められます。
不動産管理業務では、賃貸物件の管理や入居者対応が中心であり、入居者からの修繕依頼やクレームに迅速に対応する能力が求められます。さらに、不動産市場の動向を常に把握し、地域の開発計画や物件価格の変動を調査することで、適切なタイミングでの売買や賃貸の提案が可能となります。
物品賃貸業は、家電や家具、産業機器など多岐にわたる物品を取り扱い、物流管理や在庫管理が重要な業務です。特に、企業向けのリースやイベント用品のレンタルでは、顧客に合わせた柔軟なサービス提供が求められ、返却された物品のメンテナンスや次の利用に向けた管理が重要です。
近年では、デジタル技術の導入が進んでおり、オンラインでの物件検索やバーチャルツアーが一般化し、物品賃貸業でもオンライン予約や契約管理の自動化が進んでいます。さらに、これらの業界では、法的規制の遵守が重要で、不動産取引においては宅地建物取引業法や賃貸住宅管理業法の遵守が不可欠です。顧客保護やコンプライアンスの観点からも、透明性のある取引と適切なリスク説明が求められます。
不動産業や物品賃貸業は、景気の変動に左右されることはあるものの、安定した需要が見込める分野です。特に、商業用不動産の需要や賃貸物件の管理業務は長期的に安定しており、さらに不動産投資の拡大により、投資用物件の管理業務が増加しています。
これらの業種では成果に応じた報酬が得られることが多く、特に営業職では契約の成約数や取引規模に応じてインセンティブが支給されます。また、キャリアアップの可能性も多く、不動産業では営業から管理職、さらには独立して不動産会社を設立する道もあります。物品賃貸業でも、マネージャーや経営層への昇進が期待され、成長の余地が大きい分野です。