数字で見る女性活躍と両立支援
インテリックスの女性活躍推進、仕事と家庭の両立支援の状況などを数字でまとめています。採用、従業員、働き方、キャリア、賃金の内容を、繊維工業の平均とともに、それぞれ数字で見てみましょう。
関連トピックス
- 求職者向けトピックス
繊維工業には、主として製糸、紡績糸、織物、ニット生地、網地、フェルト、染色整理及び衣服の縫製など繊維製品の製造を行う事業が分類さ…
採用
採用者の性別割合
男性
66.7%
女性
33.3%
事務職
まずは業種平均から、採用者の女性割合の傾向を確認したうえで、現在の従業員の男女比も合わせて見てみましょう。「繊維工業」の業種における採用者の女性割合は、全体平均に比べて高い傾向にありそうです。
採用での競争倍率
男性
13.0倍
女性
16.0倍
事務職
採用での競争倍率は、人手不足の業種ほど倍率が低くなる傾向にありそうです。一方で、上場企業では全体平均よりも格段に競争が厳しく、また、女性の競争倍率が男性よりも高くなっているようです。
中途採用実績
男性
9.0人
女性
15.0人
まずは業種平均から、中途採用で性別による傾向があるか確認しましょう。上場企業における中途採用実績は、女性の採用が男性の半分以下となっています。
従業員
従業員数
310人
同業種の中でどの程度の会社規模か確認し、業績等も可能な限り調べておきましょう。
従業員の男女比
男性
12.5%
女性
87.5%
事務職
上場企業の女性割合が低い傾向にありそうです。ただし、全体的に従業員の男女比よりも高い割合で、女性を採用しているともいえそうです。
平均勤続年数
男性
9.2年
女性
8.6年
対象とする労働者すべて
「繊維工業」の業種は、全体平均よりも勤続年数が長い傾向にあることから、中長期的なキャリア設計に適している業種ともいえそうです。
働き方
有給休暇取得率
68.5%
対象とする労働者すべて
取得率と合わせて、半日単位・時間単位などでの取得や、休暇の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
育児休業取得率
男性
100.0%
女性
100.0%
対象とする労働者すべて
取得率と合わせて、育児休業から復帰後に、短時間勤務や在宅勤務、フレックスタイムなど柔軟な働き方ができるかも確認しておきましょう。
平均残業時間
15.0時間/月
対象正社員
「繊維工業」の平均残業時間は、全体平均よりも少なくなっています。数字と合わせて、長時間労働是正のための取り組みや残業の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
キャリア
女性の係長級比率
52.2%
12.0人/23.0人
管理職・役員への女性登用のパイプライン構築のためには、内部人材の採用・育成の強化が必要不可欠です。外部からの採用だけでなく、既存社員へのリーダー育成に対する取り組みも確認するようにしましょう。
女性の管理職比率
25.0%
3.0人/12.0人
「管理職」の定義は法律でもやや曖昧で、企業によって定義が異なります。数字を参考にしつつも、フェアな賃金体制、機会の提供、業務の裁量権などの実態を確認するようにしましょう。
女性の役員比率
33.3%
1.0人/3.0人
政府は、プライム市場への上場企業を対象に「2030年までに女性役員の比率を30%以上に」等の数値目標を盛り込み、企業の女性登用を促しています。
賃金
男女の賃金差異(全体)
54.9%
男女の賃金差異は、女性の能力や意欲を十分に発揮できないことにつながるため、女性の自立や社会参加を阻害するだけでなく、経済成長や人口減少の対策にも悪影響を及ぼすと考えられます。
男女の賃金差異(正社員)
82.2%
日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、キャリアの中断や時短勤務が賃金格差の要因にもなっています。柔軟な働き方に関する制度とともに、運用面の実態を把握することが重要となります。
男女の賃金差異(非正規社員)
98.0%
一般的に、女性が男性よりも非正規雇用で働く割合が高いことが、賃金格差の原因の一つとされています。また、日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、時短勤務が賃金格差の要因となっています。
女性活躍と両立支援の取り組み
長時間労働是正のための取り組み内容
勤怠管理システムを導入し、従業員本人、総務課および管理者が所定外労働時間を確認できる。また、年1回の全体会議で状況を発表し、共有している。
その他関連する取り組み内容など
【女性の登用】
●女性の登用の実績
女性従業員の割合
H23年度 78.8%(男女計198/男42 女156)
H24年度 81.2%(男女計218/男41 女177)
H25年度 84.3%(男女計254/男40 女214)
H26年度 83.4%(男女計290/男48 女242)
H27年度 83.9%(男女計304/男49 女255)
H28年度 83.9%(男女計305/男49 女256)
H29年度 81.6%(男女計304/男56 女248)
H30年度 82.3%(男女計311/男55 女256)
R1年度 82.5%(男女計309/男54 女255)
R2年度 81.9%(男女計310/男56 女254)
R3年度 81.2%(男女計335/男 63 女272)
R4年度 81.1%(男女計334/男 63 女271)
R5年度 80.2%(男女計341/男 68 女273)
女性管理職の割合(係長以上)
H23年度 23.1%(男女計26/男20 女6)
H24年度 23.1%(男女計26/男20 女6)
H25年度 26.9%(男女計26/男19 女7)
H26年度 25.0%(男女計28/男21 女7)
H27年度 32.1%(男女計28/男19 女9)
H28年度 26.7%(男女計30/男22 女8)
H29年度 26.7%(男女計30/男22 女8)
H30年度 33.3%(男女計30/男20 女10)
R1年度 40.0%(男女計35/男21 女14)
R2年度 40.5%(男女計37/男22 女15)
R3年度 40.5%(男女計37/男22 女15)
R4年度 47.2%(男女計37/男19 女17)
R5年度 42.8%(男女計35/男20 女15)
●計画的採用
一般的に男性が多いといわれている技術施工職において、女性の積極的採用を行っている。
女性の視点で見ることによって、よりよいサービスをお客様に提供するため、H29年度より女性の技術施工者を採用している。
女性の技術施工者数
H28年度 0名(0%)→R5年度 1名
【育成】
●全従業員を対象に「新入社員研修」および「フォローアップ研修」を実施している。
(参加方法は実地参加、オンライン参加、後日動画視聴の中から選択できる)
【多様な働き方】
●育児・介護等による休業や時間的制約のある従業員に対し、多様な働き方のパターンを設け、優秀な人材の定着を図っている。
●R2.4より在宅勤務制度を導入
【両立支援】
●相談窓口を設置し、妊娠がわかってから出産、育児、復帰までの制度や不安などをサポートしています。
また、産前産後休業や育児休業、育児休業給付、育休中の社会保険料免除など、制度の周知や情報提供を行っています。
●子が出生後8週間以内は育児休業の賃金を無給から有給とし、年次有給休暇とは別の特別休暇を付与し、パパの育休取得を促進。(男性の育児休業等取得率100%(R5年度)会社独自の特別休暇を含む)
●育児時短勤務制度の法律を上回る対応(子が小学校3年の年度末達するまで)
●育児目的休暇の導入し、子育てへの積極的参加をサポート(年1日、子が小学校入学の始期に達するまで年1日年次有給休暇とは別に特別休暇を付与)
【意識改革】
●働き方改革として、勤怠管理をクラウド型にして見える化を行い、長時間労働の削減に取り組んでいる。
●社用車の走行管理も見える化を行い、過重労働の解消を図っている。
【キャリアアップ】
●男女、役職関係なく、全社員を対象に人事アンケートを実施している。
●正社員転換制度により有期雇用から無期雇用に雇用管理区分を変更しキャリアアップできる。
【参考】社内制度の導入割合と業種の特徴
職種・雇用形態転換制度
在宅勤務・テレワーク
正社員再雇用・中途採用制度
短時間勤務制度
教育訓練・研修制度
病気・不妊治療休暇
キャリアコンサルティング制度
年次有給休暇時間単位取得制度
フレックスタイム制度
日本標準産業分類における「繊維工業」は、衣料品や工業用繊維製品の製造を行う産業であり、織物、編み物、染色、仕上げ加工など多岐にわたる工程を含んでいます。衣料用繊維の製造に加え、自動車の内装やフィルター、スポーツ用品、防護服などの産業用繊維の製造も行われており、耐久性や軽量性が求められるため、専門的な技術と知識が必要です。繊維工業は、伝統的な手作業の技術と最新技術が融合する分野で、熟練した職人技と機械化による大量生産が共存しています。
特に、品質管理と安全基準の遵守が重要であり、製品の強度や色の均一性、触感などが厳しく管理されます。産業用繊維や医療用繊維では、さらに厳しい安全基準を満たすことが求められ、製造工程での品質管理が不可欠です。機械化と自動化が進展し、自動織機や編機が主流となり、大量生産が可能ですが、機械の操作やトラブル対応のスキルも重要です。さらに、デジタル技術の導入によって製造の効率化が図られ、生産データの分析や最適化が求められます。
繊維工業では、エコ素材やリサイクルの活用が進み、環境への配慮が求められる中、オーガニックコットンやリサイクルポリエステルなど、持続可能な素材を使った製品開発が重視されています。また、廃棄物の削減やリサイクル技術の進展も課題となっており、環境負荷を減らす取り組みが行われています。職人技の重要性が残る一方で、技術者の育成も不可欠であり、自動化や品質管理の技術を持つ人材が求められています。
さらに、日本の繊維製品は海外市場でも高い評価を受けており、輸出がビジネスの重要な部分を占めています。国際的な基準を満たすための品質管理や規格遵守が重要で、グローバルなサプライチェーンの管理も必要です。また、繊維工業はファッションやデザインとの関わりが深く、クリエイティブな要素も重要です。特にファッション性や流行に対応した生地の開発やデザインが求められ、アパレルブランドやデザイナーとのコラボレーションが進んでいます。
労働環境としては、工場勤務が多く、立ち仕事や繰り返し作業が中心となります。シフト制が導入され、体力を要する業務が多いことから、体力的な負担も考慮しなければなりません。技術革新が進む中、医療用繊維やスマートテキスタイルといった新しい分野でも成長が期待されており、競争の激しい市場での技術革新や効率化が競争力を維持する鍵となります。