数字で見る女性活躍と両立支援
ライフコーポレーションの女性活躍推進、仕事と家庭の両立支援の状況などを数字でまとめています。採用、従業員、働き方、キャリア、賃金の内容を、卸売業、小売業の平均とともに、それぞれ数字で見てみましょう。
関連トピックス
- 求職者向けトピックス
卸売業、小売業には、原則として、有体的商品を購入して販売する事業が分類されます。転職・就職活動では、まずは業種の内容を網羅的に…
採用
採用者の性別割合
男性
66.5%
女性
33.5%
正社員
まずは業種平均から、採用者の女性割合の傾向を確認したうえで、現在の従業員の男女比も合わせて見てみましょう。上場企業における採用者の女性割合は、全体平均に比べてやや低い傾向にありそうです。
採用での競争倍率
男性
7.6倍
女性
9.0倍
正社員
採用での競争倍率は、人手不足の業種ほど倍率が低くなる傾向にありそうです。一方で、上場企業では全体平均よりも格段に競争が厳しく、また、女性の競争倍率が男性よりも高くなっているようです。
中途採用実績
男性
106人
女性
23人
まずは業種平均から、中途採用で性別による傾向があるか確認しましょう。上場企業における中途採用実績は、女性の採用が男性の半分以下となっています。
従業員
従業員数
37655人
同業種の中でどの程度の会社規模か確認し、業績等も可能な限り調べておきましょう。
従業員の男女比
男性
77%
女性
23.0%
正社員
上場企業の女性割合が低い傾向にありそうです。ただし、全体的に従業員の男女比よりも高い割合で、女性を採用しているともいえそうです。
平均勤続年数
男性
15.8年
女性
10.2年
正社員
終身雇用の考えはほぼなくなってきていますが、勤続年数の平均から、中長期的なキャリア設計を測る指標として10年定着できる企業かという基準でみてもよさそうです。
働き方
有給休暇取得率
47.9%
正社員
取得率と合わせて、半日単位・時間単位などでの取得や、休暇の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
育児休業取得率
男性
55.0%
女性
100.0%
正社員
取得率と合わせて、育児休業から復帰後に、短時間勤務や在宅勤務、フレックスタイムなど柔軟な働き方ができるかも確認しておきましょう。
平均残業時間
13.2時間/月
対象正社員
数字と合わせて、長時間労働是正のための取り組みや残業の申請方法などの実態的な内容も確認しておきましょう。
キャリア
女性の係長級比率
18.7%
661人/3529人
管理職・役員への女性登用のパイプライン構築のためには、内部人材の採用・育成の強化が必要不可欠です。外部からの採用だけでなく、既存社員へのリーダー育成に対する取り組みも確認するようにしましょう。
女性の管理職比率
6.2%
35人/564人
「管理職」の定義は法律でもやや曖昧で、企業によって定義が異なります。数字を参考にしつつも、フェアな賃金体制、機会の提供、業務の裁量権などの実態を確認するようにしましょう。
女性の役員比率
7.1%
2人/28人
政府は、プライム市場への上場企業を対象に「2030年までに女性役員の比率を30%以上に」等の数値目標を盛り込み、企業の女性登用を促しています。
賃金
男女の賃金差異(全体)
63.3%
男女の賃金差異は、女性の能力や意欲を十分に発揮できないことにつながるため、女性の自立や社会参加を阻害するだけでなく、経済成長や人口減少の対策にも悪影響を及ぼすと考えられます。
男女の賃金差異(正社員)
73.8%
日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、キャリアの中断や時短勤務が賃金格差の要因にもなっています。柔軟な働き方に関する制度とともに、運用面の実態を把握することが重要となります。
男女の賃金差異(非正規社員)
106.3%
一般的に、女性が男性よりも非正規雇用で働く割合が高いことが、賃金格差の原因の一つとされています。また、日本では女性が子育てや介護を担うことが多く、時短勤務が賃金格差の要因となっています。
女性活躍と両立支援の取り組み
女性活躍に関する社内制度の概要
・不妊治療…積立有給休暇制度を使用
仕事と家庭の両立に関する社内制度の概要
【育児】
・育児休業は子が3歳まで延長可能
・2021年より育児時短勤務が小3修了→小4修了時へ延長
・配偶者出産特別休暇による男性育児参加
男性の育児に対する意識改革により育児休業取得者も増加
2022年度 男性育児休業取得者 30名(前年比+9名)
【柔軟な働き方の制度】
・テレワーク勤務
・半日単位の有給休暇取得
・シフト勤務による時差勤務制度
・育児や介護による短時間勤務、有給休暇積立制度
・育児や介護による時間外労働の制限(月間15時間、年間150時間)
長時間労働是正のための取り組み内容
1.時間外労働やシフト変更を行う場合の「事前申請・承認・命令」の徹底
2.業務効率化の推進(AI発注、電子棚札、テレワークの活用等)
3.ノー残業デーの実施(事業所別、部署別)
4.退勤促進の放送実施
5.有給休暇の計画取得
6.管理職含む実務労働時間の一覧データ化
7.月間累計残業時間の見える化(部署別)
8.システムによるインターバル規制管理
その他関連する取り組み内容など
【女性活躍推進】
◆「多様な人財を活かす会社」として、①女性自身が自身のキャリアプランに応じて活躍できる会社、②女性が自主性を発揮できる会社の実現を目指し、2012年から代表取締役社長兼COOの直轄取組として「女性活躍推進プロジェクト」をスタート。2013年から取組を具現化するため、女性活躍推進の専任部署である「スマイルサポート室」を設置、女性社員で構成されたプロジェクトメンバーで取組みを推進。
◆プロジェクトの目的
当社顧客の大多数を占める「女性」のニーズに従来以上に対応するため、また学歴・性別に関係なく能力・やる気の高い従業員がより大きな責務を果たしていく企業風土を確立するため、女性従業員の立場から「当社の人事制度・組織風土の問題点」を整理し、「女子が働きやすい環境」や「女性幹部が育つ風土」を構築するための制度、仕組みを提案する。
◆KPI
女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の中で2025年度末 女性管理職(課長以上)比率6%と掲げる
◆具体的取組
(1)業務に必要なスキルの明確化や作業改善等による女性の活躍の場拡大と女性配属部署・職務の拡大
(2)育児・介護等、ライフイベント時に活用できる制度理解促進の為のガイドブック配布
(3)育児休業からの復職支援策として個別面談や育児時短勤務者との交流会及び、復職前研修の開催
(4)女性社員のキャリアアップを目的とした「女性管理職育成研修」を定期開催
(5)女性活躍の重要性や男女双方の意識改革を目的とした研修を定期開催
(6)店舗管理職として必要な管理業務のスキルアップ研修を定期開催
◆実績
2012年 女性管理職 41人 管理職比率 3.0%
2022年 女性管理職 162人 管理職比率 9.3%
※当社で管理職等級に設定している役職者
(参考)
部長相当職 2人 (男女計210人)
課長相当職 28人 (男女計380人)
2022年度 新規管理職登用者 23人
※出産・育児等により勤務時間を一時的に制限している者も含む
◆表彰・各種認定
2015年 2月 日本生産性本部主催「第2回エンパワーメント大賞」優秀賞受賞
2015年 5月 「次世代育成支援対策推進法」に基づく認定マーク(通称:くるみん)を取得
2016年 5月 女性活躍推進法に基づく優良企業として、厚生労働大臣より2段階目の「えるぼし」企業認定
2016年12月 大阪商工会議所主催「第1回サクヤヒメ表彰」大阪サクヤヒメ賞受賞
(女性担当者受賞)
2018年 3月 大阪市女性活躍リーディングカンパニー「市長表彰」特別賞受賞
2018年12月 大阪商工会議所主催「第3回大阪サクヤヒメ表彰」活躍賞受賞
(女性担当者)
2019年11月 「次世代育成支援対策推進法」に基づく認定マーク(通称:くるみん)2回目を取得
2021年 7月 「次世代育成支援対策推進法」に基づく認定マーク(通称:くるみん)3回目を取得
【ダイバーシティ】
2019年 スマイルサポート室からダイバーシティ推進室へ改称。
性別や国籍、障がいの有無等に関係なく、多様な人財が持つ能力・知識が発揮できる環境をつくり、円滑なコミュニケーションや理解を深める研修を開催。従業員からの相談窓口を設置する他、定期的な会議・研修により意見を収集し、関連部署や労使と連携、課題解決に取り組んでいる。
◆男性の育児支援
2019年「配偶者出産特別休暇(2日)」を新設。育児に参加する事で働き方を見直すきっかけとなっている他、育児休業取得者も増加している。
【多様な働き方】
◆就業継続やキャリアが選択できる働き方
・退職時に復職を希望する場合に登録できる「復職希望者登録制度」
・部署、職種を公開して応募者を募る「社内公募制度」
【参考】社内制度の導入割合と業種の特徴
職種・雇用形態転換制度
在宅勤務・テレワーク
正社員再雇用・中途採用制度
短時間勤務制度
教育訓練・研修制度
病気・不妊治療休暇
キャリアコンサルティング制度
年次有給休暇時間単位取得制度
フレックスタイム制度
日本標準産業分類における「卸売業、小売業」は、商品を消費者や企業に届ける重要な役割を担い、日常生活や経済活動に深く関わっています。卸売業は、生産者から大量の商品を仕入れ、主に企業間取引(B2B)を通じて販売し、物流や倉庫管理、取引先との交渉が中心です。一方、小売業は、消費者に直接商品を販売するB2C取引が中心であり、顧客対応やマーケティング、店舗運営が重要な役割を果たします。
小売業では、顧客との直接的な対話や質の高い接客が求められ、クレーム対応も含め、顧客満足度を高めるための対応力が必要です。販売戦略としては、商品の管理や陳列、プロモーション活動が業績に直結し、特に市場トレンドの把握や適切な商品選定が重要です。卸売業や小売業では、適切な仕入れ価格の確保と在庫管理が利益を確保する鍵であり、需要予測や価格動向の把握が求められます。
また、オンラインショッピングの普及により、ECサイトの運営やデジタルマーケティングの重要性が増しています。オンラインと実店舗を連携させたオムニチャネル戦略も消費者の利便性を高める手法として注目されています。小売業では、店舗の営業時間に合わせたシフト勤務が一般的であり、繁忙期には特に効率的な人員配置と在庫管理が求められます。
さらに、IT技術の進展により、小売業ではPOSシステムを活用したリアルタイムの売上・在庫管理が可能となり、ビッグデータやAIを活用した需要予測や顧客分析も進展しています。これにより、パーソナライズされたサービスの提供が可能となっています。コミュニケーション能力も重要であり、小売業では顧客対応、卸売業では取引先との交渉力が求められます。また、市場トレンドや消費者ニーズの変化に敏感であることが、この業界では特に重要です。最近では、エシカル消費やサステナビリティに対する関心が高まっており、企業は環境に配慮した商品やサービスを提供する必要が出てきています。
給与水準は職種や業種によって異なり、小売業の接客業務では初任給が低めですが、管理職やバイヤーとしてキャリアアップすることで収入が向上します。また、大手企業では研修制度が整備され、キャリアパスが多様で、店舗管理や商品企画、マーケティング職など、さまざまな道が開かれています。