農業、林業には、耕種農業、畜産農業(養きん、養ほう、養蚕を含む)及び農業に直接関係するサービス業務並びに林業及び林業に直接関係するサービス業務を行う事業が分類されます。なお、植木の刈り込みのような園芸サービスを提供する事業及び昆虫類、へびなどの採捕を行う事業も本分類に含まれます。
転職・就職活動では、まずは業種の内容を網羅的に確認したうえで、業種ごとの特徴や傾向を理解するようにするとよいでしょう。ここでは、業界や職種との違いに加えて、業種・業界研究のきっかけとなるように、「農業、林業」を紹介します。
目次
業種とは
「業種」とは、事業の種類のことであり、世の中のさまざまな事業・ビジネスの種類を区分するために用いる言葉です。具体的な区分の仕方はいくつかあり、総務省が定める「日本標準産業分類」や、証券業界で使われている証券コード協議会が定める「業種別分類項目」が有名です。
学生が就職活動のためにどんな業種があるかを知りたい際には、証券コード協議会が定める「業種別分類項目」の中分類33種を目に通してみるとよいでしょう。多すぎもせず、少なすぎもしないので、研究をする際にもちょうどよいと思います。
一方で、就業経験がある人が転職活動を始める際は、より詳細に、今の自分の業種と職種を正確に把握することが重要です。産業(業種)分類や職業(職種)分類の一覧表を参照すると、自分の所属する企業の業種や、自分が従事する職種を確認できます。業種については正確な定義はなく、業種の分類を独自に行っている求人検索エンジンもありますが、総務省の「日本標準産業分類(令和5年6月改訂)」で細かく分類されており、それが基本になっています。
【関連記事】業種とは?最新の産業分類の一覧から主な事業の内容を紹介
業種と業界の違い
「業界」とは、一般的に、業種をさらにいくつかに区分したものに当たります。業種が事業の種類の大枠に該当するので、業種の中にいくつも業界がある、というイメージです。たとえば、「製造業」という業種の枠の中には「水産食料品製造業」「ゴム製品製造業」と業界が細分化されています。
後述する日本標準産業分類の業種一覧で、大分類=業種、中分類=業界と見るのがわかりやすいでしょう。
業種と職種の違い
「職種」とは、仕事の種類のことです。会社がある事業を手がけるとき、会社内では、複数の業務・役割が必要になります。例えば、モノやサービスをつくる(生産・製造)、モノやサービスを売る(営業・販売)、業績や経費支出等の計数を取りまとめる(経理)などがあります。このように、働く人が従事する業務・役割の違いが職種です。
業種や業界が企業や仕事の枠組み全体を意味するのに対し、職種は企業や組織の中でさらに細かく分かれる役割を意味します。
日本標準産業分類とは
「日本標準産業分類」とは、日本の公的統計における産業分類を定めた総務省告示であり、統計調査の結果を産業別に表示する場合の統計基準として1949年(昭和24年)10月に設定されて以来、改定が重ねられてきました。最新のものは、2023年(令和5年)6月に改訂されています。
日本標準産業分類は、事業所を経済活動別に分類するためのものです。事業所は、モノやサービスを生産または提供するところを指し、モノやサービスを生産することを経済活動といいます。 最も大きな区分である大分類は、次に掲げる20種類の区分で構成され、より細かな区分として、中分類、小分類、細分類を設定しています。
参照:総務省|統計基準等|分類項目名、説明及び内容例示 (soumu.go.jp)
分類コード | 項目名 |
A | 農業、林業 |
B | 漁業 |
C | 鉱業、採石業、砂利採取業 |
D | 建設業 |
E | 製造業 |
F | 電気・ガス・熱供給・水道業 |
G | 情報通信業 |
H | 運輸業、郵便業 |
I | 卸売業、小売業 |
J | 金融業、保険業 |
K | 不動産業、物品賃貸業 |
L | 学術研究、専門・技術サー ビス業 |
M | 宿泊業、飲食サービス業 |
N | 生活関連サービス業、 娯楽業 |
O | 教育、学習支援業 |
P | 医療、福祉 |
Q | 複合サービス事業 |
R | サービス業(他に分類されないもの) |
S | 公務(他に分類されるものを除く) |
T | 分類不能の産業 |
まず、今の自分の業種を正確に把握するために、日本標準産業分類でどこに分類されるか確認していきましょう。
分類は、大分類(アルファベット)、中分類(数字2桁)、小分類(数字3桁)、細分類(数字4桁)の4つのレベルに分かれています。まず、日本標準産業分類の大分類の概要から、事業内容が大分類のどこに分類されるかを確認します。次に、より細かい分類を知りたい場合、モノの生産を行っている場合は、①何を作っているか、②どのような生産技術で作っているか、によって分類項目が分かれています。また、サービスの提供の場合、①誰に対して、②どのようなサービスを提供しているのか、によって分類項目が分かれていますので、各項目の説明や内容例示から、分類を確認します。
そのほか、下記ウェブサイト「e-Stat」でキーワード検索(例えば、自動車の完成品を製造している場合、「自動車」と入力して検索)を行うことにより分類を確認することができます。
参照:日本標準産業分類(令和5年[2023年]7月改定) | 統計分類・用語の検索 | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp)
このページでは、このうち、「農業、林業」を紹介します。
農業、林業とは
この大分類には、耕種農業、畜産農業(養きん、養ほう、養蚕を含む)及び農業に直接関係するサービス業務並びに林業及び林業に直接関係するサービス業務を行う事業所が分類されます。
なお、植木の刈り込みのような園芸サービスを提供する事業所及び昆虫類、へびなどの採捕を行う事業所も本分類に含まれます。
(1) 耕種農業とは
(ア) 水稲、陸稲、麦類、雑穀、豆類、いも類、野菜、果樹、工芸農作物、飼肥料作物、花き、薬用作物、採種用作物、桑の栽培をいいます。
(イ) しいたけ、たけのこ、こうぞ、みつまた、はぜ、こりやなぎ、くり、くるみ、つばきなどを栽培し、単に下刈り程度の管理のみでなく施肥(刈敷は施肥とみなさない)を行っている場合は耕種とみなします。
(ウ) 天然性のしいたけ、たけのこ、わさびなどの採取並びに用材又は薪炭材の生産を主目的とします。植物の栽培は耕種としません。
(2) 畜産農業とは
(ア) 乳用牛、肉用牛、馬、鹿、豚、いのぶた、いのしし、めん羊、やぎ、にわとり、あひる、うずら、七面鳥、うさぎ、たぬき、きつね、ミンクなどの飼養、ふ卵、育すうを行うことで、種付け目的のものも含まれます。
モルモット、マウス、ラット、カナリア、文鳥などを実験用又は愛がん用に供することを目的として飼育する場合及びいたち、きじなどを森林保護又は種族保護を目的として人工的に増殖、飼育する場合も含まれます。
(イ) 蚕の飼育及び蚕種の製造も含まれます。
(ウ) 競馬などに専ら使用する目的で飼養しているもの及び家畜仲買商が一時的に飼養しているものは含まれません。
(エ) 店舗で愛がん用の鳥獣を飼養する場合は含まれません。
(3) 林業とは
山林用苗木の育成・植栽、林木の保育・保護、林木からの素材生産、薪及び木炭の製造、樹脂、樹皮、その他の林産物の採集及び野生動物の狩猟などをいいます。
事業所
農業又は林業を営んでいる事業所又は事業主の住居が分類を適用する単位としての農業又は林業事業所である。
農家又は林家が農業又は林業以外の経済活動を行っていても、それが同一構内(屋敷内)で行われている限り、原則として、そこに複数の事業所があるとはしません。ただし、専従の常用従業者のいる店舗、工場などがあれば、別にそれらの事業所があるものとします。
農業又は林業と他産業との関係
(1) 農家又は林家で製造活動を行っている場合
(ア) 主として他から購入した原材料を使用して製造、加工を行っている場合は農業又は林業の活動とはしません。
(イ) 主として自家栽培した原材料を使用して製造、加工を行っている場合は農業又は林業の活動とします。ただし、同一構内に工場、作業所とみられるものがあり、その製造活動に専従の常用従業者がいるときは農業又は林業の活動とはしません。
(2) 農業協同組合の事業所で信用事業又は共済事業と併せて、他の大分類にわたる事業を行っているものは大分類Q-複合サービス事業[8711]に分類されます。農業協同組合の事業所で、単独で工場、店舗等を構えて単一の事業を行っているものは、その行う事業によって製造業、小売業等それぞれの産業に分類されます。
なお、複数の大分類にわたる事業を行う農業協同組合の事業所であっても、信用事業又は共済事業を行っていない場合は、その事業所で行う事業のうち、主要な経済活動によりそれぞれの産業に分類されます。
(3) 森林組合の事業所で信用事業又は共済事業と併せて、他の大分類にわたる事業を行っているものは大分類Q-複合サービス事業[8714]に分類されます。森林組合の事業所で、単独で工場、店舗等を構えて単一の事業を行っているものは、その行う事業によって製造業、小売業等それぞれの産業に分類されます。
なお、複数の大分類にわたる事業を行う森林組合の事業所であっても、信用事業又は共済事業を行っていない場合は、その事業所で行う事業のうち、主要な経済活動によりそれぞれの産業に分類されます。
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農業[1]
この中分類には、耕種農業、畜産農業(養きん、養ほう、養蚕を含む)及び農業に直接関係するサービス業務を行う事業所が分類されます。
請負で築庭、庭園樹の植樹、庭園・花壇の手入れなどを行う事業所も本分類に含まれます。
管理、補助的経済活動を行う事業所(01農業)[10]
主として管理事務を行う本社等[100]
主として農業の事業所を統括する本社等として、自企業の経営を推進するための組織全体の管理統括業務、人事・人材育成、総務、財務・経理、企画、広報・宣伝、生産・プロジェクト管理、支社・支店等の管理、出荷・販売等の現業以外の業務を行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 管理事務を行う本社・本所・本店・支社・支所
その他の管理、補助的経済活動を行う事業所[109]
主として農業における活動を促進するため、同一企業の他事業所に対して、輸送、清掃、修理・整備、保安等の支援業務を行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 自家用車庫
- ○ 自家用修理工場
- ○ 自家用補修所
- ○ 自家用集荷所
耕種農業[11]
米作農業[111]
主として米(水稲、陸稲)を栽培し、出荷する事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 水稲作農業
- ○ 陸稲作農業
米作以外の穀作農業[112]
主として米以外の穀物を栽培し、出荷する事業所をいいます。
米以外の穀物とは、麦類、雑穀(あわ、ひえ、きび、そば、とうもろこし、もろこし)、豆類(大豆、そらまめ、いんげんまめ、小豆、ささげ、らっかせい、えんどう、りょくとう)などの乾燥子実をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 麦作農業
- ○ 雑穀作農業
野菜作農業(きのこ類の栽培を含む)[113]
主として野菜を栽培し、出荷する事業所をいいます。
野菜とは、果菜類(えだまめ、さやえんどう、とうもろこし等の未成熟子実を含む)、葉茎菜類(はくさい、キャベツ、ねぎ等)、根菜類(だいこん、にんじん、さといも等)及び栽培されたきのこ類をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ すいか・メロン・トマト作農業
- ○ 水耕等の養液栽培による野菜作農業
- ○ たけのこ栽培農業
- ○ しいたけ栽培農業
- ○ しめじ栽培農業
- ○ もやし栽培農業
他の分類に該当する主な仕事は次の通りです。
- × ばれいしょ作農業[0117]
- × さとうきび作農業[0116]
- × かんしょ作農業[0117]
果樹作農業[114]
主として果樹を栽培し、出荷する事業所をいいます。
果樹とは、みかん、りんご、ぶどう、かき、なし、もも、くり、くるみなどの木本性植物をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ みかん作農業
- ○ りんご作農業
- ○ ぶどう作農業
- ○ かき作農業
- ○ くり作農業
他の分類に該当する主な仕事は次の通りです。
- × すいか作農業[0113]
- × メロン作農業[0113]
- × トマト作農業[0113]
花き作農業[115]
主として花きを栽培し、出荷する事業所をいいます。
花きとは、切り花、切り葉、切り枝、球根、鉢物、花き苗、芝、植木など美観の創出ないし維持又は緑化などに供する目的で栽培されている植物をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 切り花類栽培業
- ○ 球根類栽培業
- ○ 鉢物類栽培業
- ○ 芝類栽培業
- ○ 植木(緑化木、庭公園樹等)栽培業
- ○ 盆栽業
工芸農作物農業[116]
主として工芸農作物を栽培し、出荷する事業所をいいます。
工芸農作物とは、なたね、葉たばこ、生茶、さとうきび、てんさい、こんにゃくいも、い、こうぞ、みつまた、ホップ、薬用にんじん、ハーブなど、油脂、甘味料、繊維、薬などの原料に供する目的で栽培されている植物をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ たばこ作農業
- ○ さとうきび作農業
- ○ 茶作農業
- ○ てんさい作農業
ばれいしょ・かんしょ作農業[117]
主としてばれいしょ又はかんしょを栽培し、出荷する事業所をいいます。
その他の耕種農業[119]
主として飼肥料作物、採種用作物など他に分類されない作物を栽培し、出荷する事業所をいいます。
飼肥料作物とは、飼料や肥料とします。目的で栽培されている牧草等をいい、採種用作物とは、種苗(林業用の種苗を除く)を得る目的で栽培されている植物をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 飼肥料作物栽培業
- ○ 採種用作物栽培業
- ○ 果樹苗木栽培業
- ○ 桑苗栽培業
畜産農業[12]
酪農業[121]
主として生乳を生産し、出荷する事業所をいいます。
肉用牛生産業[122]
主として肉用牛を飼養する事業所をいいます。
肉用牛とは、肉用を主目的に飼養している牛をいいます。この場合、牛の品種は肉専用種に限らず肉用目的に飼養している乳用種を含む。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 肉用牛肥育業
- ○ 肉用子牛生産業
養豚業[123]
主として豚を飼養する事業所をいいます。
養鶏業[124]
主として鶏卵の生産及び食鶏の飼養を行う事業所をいいます。
畜産類似業[125]
主として実験用・愛がん用動物の飼育、農作物・森林の保護及び種族保護を目的とします。動物の飼育を行う事業所をいいます。
かぶと虫、すず虫などの昆虫類(みつばち、蚕を除く)の飼育及びへびなどの飼育を行う事業所も本分類に含まれます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 実験用動物飼育業(マウス、ラット、モルモット、うさぎなど)
- ○ 愛がん用動物飼育業(カナリア、文鳥、犬など)
- ○ いたち飼育業
- ○ きじ飼育業
- ○ 昆虫類飼育業(かぶと虫、すず虫など)
- ○ へび飼育業
他の分類に該当する主な仕事は次の通りです。
- × うさぎ養殖業(実験用、愛がん用を除く)[0129]
- × へび採捕業[0299]
- × 昆虫類採捕業[0299]
- × 養ほう(蜂)業[0129]
- × 養蚕農業[0126]
養蚕農業[126]
主として蚕の飼育及び蚕種の製造を行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 蚕種製造業
その他の畜産農業[129]
主としてその他の畜産物を飼育する事業所をいいます。
その他の畜産物とは、馬、めん羊、やぎ、うさぎ(実験用、愛がん用を除く)、鶏以外の家きん(うずら、あひる、七面鳥など)、毛皮獣などをいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 養ほう(蜂)業
- ○ 競走馬生産牧場
- ○ 競走馬生産育成牧場(オーナーブリーダー牧場)
他の分類に該当する主な仕事は次の通りです。
- × 酪農業[0121]
- × 肉用牛生産業[0122]
- × 養豚業[0123]
- × 養鶏業[0124]
- × 養蚕農業[0126]
- × 競走馬育成牧場[8035]
- × 競走馬育成請負業[8035]
農業サービス業(園芸サービス業を除く)[13]
穀作サービス業[131]
穀作農業に係る育苗、耕起、植付、防除、刈取、脱穀、調製など、栽培から出荷までのいずれか1種類以上の作業を請負で行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 育苗センター
- ○ 各種米作作業請負業
- ○ ライスセンター
- ○ カントリーエレベーター
- ○ 脱穀業(農家と請負契約によって脱穀を行うもの)
- ○ 農業用施設維持管理業
- ○ 土地改良区
他の分類に該当する主な仕事は次の通りです。
- × 精米業(農家の家庭消費用として精米を行うもの)[7991]
- × 農業協同組合(信用事業又は共済事業と併せて、他の大分類にわたる事業を行っているもの)[8711]
野菜作・果樹作サービス業[132]
野菜作及び果樹作の栽培から出荷までのいずれか1種類以上の作業を請負で行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 共同選果場
- ○ 野菜共同選別場
穀作、野菜作・果樹作以外の耕種サービス業[133]
穀作、野菜作、果樹作以外の作物の栽培から出荷までのいずれか1種類以上の作業を請負で行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ さとうきび作作業請負業
- ○ 花き共同選別場
畜産サービス業(獣医業を除く)[134]
主として請負で種付け、人工授精又は受精卵移植、育成、種卵採取、ふ卵、育すう、家畜の貸付・飼養管理などを行う事業所及びこれらに必要な施設を供与する事業所をいいます。
稚蚕飼育など、生産から出荷までのいずれか1種類以上の作業を請負で行う事業所も本分類に含まれます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 人工授精業
- ○ 種鶏業
- ○ ふ卵業
- ○ 装てい(蹄)業
- ○ 稚蚕共同飼育場
他の分類に該当する主な仕事は次の通りです。
- × 獣医業[7411]
園芸サービス業[14]
園芸サービス業[141]
主として請負で築庭、庭園樹の植樹、庭園・花壇の手入れなどを行う事業所をいいます。
ただし、公衆道路、運動場などの土木事業を伴う公園造成を主として請負う事業所は大分類D-建設業[0622]に分類されます。
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該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 造園業
- ○ 植木業(主として庭園作り、又は手入れなどを行うもの)
林業[2]
この中分類には、山林用苗木の育成・植栽、林木の保育・保護、林木からの素材生産、薪及び木炭の製造、樹脂、樹皮、その他の林産物の採集及び林業に直接関係するサービス業務並びに野生動物の狩猟などを行う事業所が分類されます。
昆虫類、へびなどの採捕を行う事業所も本分類に含まれます。
管理、補助的経済活動を行う事業所(02林業)[20]
主として管理事務を行う本社等[200]
主として林業の事業所を統括する本社等として、自企業の経営を推進するための組織全体の管理統括業務、人事・人材育成、総務、財務・経理、企画、広報・宣伝、生産・プロジェクト管理、支社・支店等の管理、出荷・販売等の現業以外の業務を行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 管理事務を行う本社・本所・本店・支社・支所
その他の管理、補助的経済活動を行う事業所[209]
主として林業における活動を促進するため、同一企業の他事業所に対して、輸送、清掃、修理・整備、保安等の支援業務を行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 自家用車庫
- ○ 自家用修理工場
- ○ 自家用補修所
- ○ 自家用集荷所
育林業[21]
育林業[211]
将来直接利用するために保育されている山林で、その山林に対し、林木の造林・保育・保護が主要作業である事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 私有林経営業
- ○ 地方公共団体(財産区を含む)の経営する山林の事業所
- ○ 森林管理局
- ○ 森林管理署
- ○ 森林事務所
- ○ 生産森林組合等の育林を主とする協業体
- ○ 漆樹栽培業
- ○ 竹林業(たけのこ栽培を除く)
- ○ 薪炭林経営業
- ○ 桐栽培業
- ○ 油桐栽培業
- ○ パルプ材育林業
他の分類に該当する主な仕事は次の通りです。
- × 林野庁[9731]
- × 森林研究・整備機構森林総合研究所[7113]
- × 大学演習林[816]
- × たけのこ栽培農業[0113]
素材生産業[22]
素材生産業[221]
立木を購入し、伐木して主として素材のまま販売する事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 一般材生産業
- ○ パルプ材生産業
- ○ 坑木生産業
- ○ くい丸太生産業
- ○ 電柱用材生産業
- ○ 足場丸太生産業
他の分類に該当する主な仕事は次の通りです。
- × 貨物自動車運送業[441]
- × 製材業[1211]
特用林産物生産業(きのこ類の栽培を除く)[23]
森林原野において産出される産物のうち、一般用材を除く林産物を生産する事業所をいいます。
製薪炭業[231]
直営による薪の製造又は木炭の製造を主として行う事業所をいいます。
ただし、他人に雇われて木炭を製造する焼子は事業所としません。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 薪製造業
- ○ 炭焼業(焼子を除く)
- ○ 製炭会社
- ○ 木炭製造業
- ○ 黒炭製造業
- ○ 枝炭製造業
- ○ 白炭製造業
他の分類に該当する主な仕事は次の通りです。
- × 薪請負製造業[0249]
- × 炭焼請負業[0249]
- × 炭賃焼業[0249]
その他の特用林産物生産業(きのこ類の栽培を除く)[239]
特用林産物のうち、薪及び炭を除く林産物を生産する事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 松やに採取業
- ○ 漆採取業
- ○ 漆かき業
- ○ 松根油採取業(森林内で行う松根油蒸留を含む)
- ○ 樹脂精油採取業(抽出・蒸留を含む)
- ○ 杉皮採取業
- ○ しゅろ皮はぎ業
- ○ 天然きのこ採取業
- ○ とうづる採取業
- ○ あけびつる採取業
- ○ 樹皮採取業
- ○ 松たけ採取業
- ○ 林内種実採取業
- ○ 粗製しょう脳採取業
- ○ コルク皮採取業
- ○ 野草採取業(薬草、山菜など)
- ○ ささ採取業
- ○ そだ採取業
- ○ 竹皮採取業
- ○ かや採取業
- ○ ふし(五倍子)採取業
- ○ 松葉採取業
他の分類に該当する主な仕事は次の通りです。
- × しいたけ栽培農業[0113]
- × しめじ栽培農業[0113]
- × たけのこ栽培農業[0113]
林業サービス業[24]
育林サービス業[241]
主として請負によって造林、保育、保護を行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 育林請負業
- ○ 植林請負業
素材生産サービス業[242]
主として請負によって伐木又は伐木と運材を兼ね行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 素材生産請負業
- ○ 木材伐出請負業
- ○ 伐木運材請負業
- ○ 共同貯木場(森林組合、同連合会の経営によるもの)
山林種苗生産サービス業[243]
主として請負によって山林用苗木の育成のための事業を行う事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 山林用種苗生産請負業
その他の林業サービス業[249]
他に分類されない主として請負で炭焼、山番などの林業に附帯するサービスを提供する事業所をいいます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 薪請負製造業
- ○ 炭焼請負業
- ○ 炭賃焼業
- ○ 山番業
その他の林業[29]
その他の林業[299]
他に分類されない林業、狩猟業を営む事業所をいいます。
本分類には毛皮用、食用のための鳥獣の捕獲、害鳥獣の捕獲又は昆虫類、へびなどの採捕並びに山林用種苗業も含まれます。
該当する主な仕事は次の通りです。
- ○ 狩猟業
- ○ わなかけ業
- ○ 猟師業
- ○ 昆虫類採捕業
- ○ へび採捕業
- ○ 山林用種苗業
まとめ
転職・就職活動では、業種や業界、職種など、似た言葉が数多くありますが、どれも異なる意味を持っています。自分に合った仕事を見つけ、転職・就職活動を成功させるためには、それぞれの言葉の意味を正しく理解しておく必要があります。本記事を参考に、まずは業種の理解を深めておきましょう。
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