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業種とは?最新の産業分類の一覧から主な事業の内容を紹介

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業種とは、事業の種類のことです。また、世の中のさまざまな事業・ビジネスの種類を区分するために用いる言葉です。転職・就職活動では、まずは業種の内容を網羅的に確認したうえで、業種ごとの特徴や傾向を理解するようにするとよいでしょう。ここでは、業界や職種との違いに加えて、業種・業界研究のきっかけとなるように、日本標準産業分類の一覧から主な事業の内容を紹介します。

業種とは

「業種」とは、事業の種類のことであり、世の中のさまざまな事業・ビジネスの種類を区分するために用いる言葉です。具体的な区分の仕方はいくつかあり、総務省が定める「日本標準産業分類」や、証券業界で使われている証券コード協議会が定める「業種別分類項目」が有名です。
学生が就職活動のためにどんな業種があるかを知りたい際には、証券コード協議会が定める「業種別分類項目」の中分類33種を目に通してみるとよいでしょう。多すぎもせず、少なすぎもしないので、研究をする際にもちょうどよいと思います。
一方で、就業経験がある人が転職活動を始める際は、より詳細に、今の自分の業種と職種を正確に把握することが重要です。産業(業種)分類や職業(職種)分類の一覧表を参照すると、自分の所属する企業の業種や、自分が従事する職種を確認できます。業種については正確な定義はなく、業種の分類を独自に行っている求人検索エンジンもありますが、総務省の「日本標準産業分類(令和5年6月改訂)」で細かく分類されており、それが基本になっています。

業種と業界の違い

「業界」とは、一般的に、業種をさらにいくつかに区分したものに当たります。業種が事業の種類の大枠に該当するので、業種の中にいくつも業界がある、というイメージです。たとえば、「製造業」という業種の枠の中には「水産食料品製造業」「ゴム製品製造業」と業界が細分化されています。
後述する日本標準産業分類の業種一覧で、大分類=業種、中分類=業界と見るのがわかりやすいでしょう。

業種と職種の違い

「職種」とは、仕事の種類のことです。会社がある事業を手がけるとき、会社内では、複数の業務・役割が必要になります。例えば、モノやサービスをつくる(生産・製造)、モノやサービスを売る(営業・販売)、業績や経費支出等の計数を取りまとめる(経理)などがあります。このように、働く人が従事する業務・役割の違いが職種です。
業種や業界が企業や仕事の枠組み全体を意味するのに対し、職種は企業や組織の中でさらに細かく分かれる役割を意味します。

日本標準産業分類とは

「日本標準産業分類」とは、日本の公的統計における産業分類を定めた総務省告示であり、統計調査の結果を産業別に表示する場合の統計基準として1949年(昭和24年)10月に設定されて以来、改定が重ねられてきました。最新のものは、2023年(令和5年)6月に改訂されています。
日本標準産業分類は、事業所を経済活動別に分類するためのものです。事業所は、モノやサービスを生産または提供するところを指し、モノやサービスを生産することを経済活動といいます。 最も大きな区分である大分類は次の一覧の通り、次に掲げる20種類の区分で構成されており、より細かな区分として、中分類、小分類、細分類を設定しています。
参照:総務省|統計基準等|分類項目名、説明及び内容例示 (soumu.go.jp)

分類コード項目名
A農業、林業
B漁業
C鉱業、採石業、砂利採取業
D建設業
E製造業
F電気・ガス・熱供給・水道業
G情報通信業
H運輸業、郵便業
I卸売業、小売業
J金融業、保険業
K不動産業、物品賃貸業
L学術研究、専門・技術サー ビス業
M宿泊業、飲食サービス業
N生活関連サービス業、 娯楽業
O教育、学習支援業
P医療、福祉
Q複合サービス事業
Rサービス業(他に分類されないもの)
S公務(他に分類されるものを除く)
T分類不能の産業

まず、今の自分の業種を正確に把握するために、日本標準産業分類でどこに分類されるか確認していきましょう。
分類は、大分類(アルファベット)、中分類(数字2桁)、小分類(数字3桁)、細分類(数字4桁)の4つのレベルに分かれています。まず、日本標準産業分類の大分類の概要から、事業内容が大分類のどこに分類されるかを確認します。次に、より細かい分類を知りたい場合、モノの生産を行っている場合は、①何を作っているか、②どのような生産技術で作っているか、によって分類項目が分かれています。また、サービスの提供の場合、①誰に対して、②どのようなサービスを提供しているのか、によって分類項目が分かれていますので、各項目の説明や内容例示から、分類を確認します。
そのほか、下記ウェブサイト「e-Stat」でキーワード検索(例えば、自動車の完成品を製造している場合、「自動車」と入力して検索)を行うことにより分類を確認することができます。

参照:日本標準産業分類(令和5年[2023年]7月改定) | 統計分類・用語の検索 | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp)

このページでは、この一覧に基づき、それぞれの大分類の内容について紹介します。

農業、林業[A]

 この大分類には、耕種農業、畜産農業(養きん、養ほう、養蚕を含む)及び農業に直接関係するサービス業務並びに林業及び林業に直接関係するサービス業務を行う事業所が分類されます。
 なお、植木の刈り込みのような園芸サービスを提供する事業所及び昆虫類、へびなどの採捕を行う事業所も本分類に含まれます。
(1) 耕種農業とは
  (ア) 水稲、陸稲、麦類、雑穀、豆類、いも類、野菜、果樹、工芸農作物、飼肥料作物、花き、薬用作物、採種用作物、桑の栽培をいいます。
  (イ) しいたけ、たけのこ、こうぞ、みつまた、はぜ、こりやなぎ、くり、くるみ、つばきなどを栽培し、単に下刈り程度の管理のみでなく施肥(刈敷は施肥とみなさない)を行っている場合は耕種とみなします。
  (ウ) 天然性のしいたけ、たけのこ、わさびなどの採取並びに用材又は薪炭材の生産を主目的とします。植物の栽培は耕種としません。
(2) 畜産農業とは
  (ア) 乳用牛、肉用牛、馬、鹿、豚、いのぶた、いのしし、めん羊、やぎ、にわとり、あひる、うずら、七面鳥、うさぎ、たぬき、きつね、ミンクなどの飼養、ふ卵、育すうを行うことで、種付け目的のものも含まれます。
   モルモット、マウス、ラット、カナリア、文鳥などを実験用又は愛がん用に供することを目的として飼育する場合及びいたち、きじなどを森林保護又は種族保護を目的として人工的に増殖、飼育する場合も含まれます。
  (イ) 蚕の飼育及び蚕種の製造も含まれます。
  (ウ) 競馬などに専ら使用する目的で飼養しているもの及び家畜仲買商が一時的に飼養しているものは含まれません。
  (エ) 店舗で愛がん用の鳥獣を飼養する場合は含まれません。
(3) 林業とは
   山林用苗木の育成・植栽、林木の保育・保護、林木からの素材生産、薪及び木炭の製造、樹脂、樹皮、その他の林産物の採集及び野生動物の狩猟などをいいます。

漁業[B]

 この大分類には、海面又は内水面において自然繁殖している水産動植物を採捕する事業所、海面又は内水面において人工的施設を施し、水産動植物の養殖を行う事業所及びこれらに直接関係するサービス業務を行う事業所が分類されます。
 漁業における事業所の漁業活動は、漁場の位置、漁法、漁獲物の種類によって分類されます。また、水産養殖業における事業所の漁業活動は、養殖を行う場所、養殖の方法、養殖の対象によって分類されます。

鉱業、採石業、砂利採取業[C]

 この大分類には、有機物、無機物を問わず、天然に固体、液体又はガスの状態で生ずる鉱物を掘採、採石する事業所及びこれらの選鉱その他の品位向上処理を行う事業所が分類されます。
 鉱物を探査するための地質調査、物理探鉱、地化学探鉱、試すい(錐)などの探鉱作業及び開坑、掘さく、排土などの鉱山開発作業、その他鉱業に直結する作業も本分類に含まれます。
 なお、探鉱、鉱山開発又は鉱山内の鉱物運搬等の作業を請負う事業所も本分類に含まれます。
 ろう石クレー、陶石クレーの製造を行う事業所も本分類に含まれます。

建設業[D]

 この大分類には、主として注文又は自己建設によって建設工事を施工する事業所が分類されます。
 ただし、主として自己建設で維持補修工事を施工する事業所及び建設工事(※)の企画、調査、測量、設計、監督等を行う事業所は含まれません。

※建設工事
 建設工事とは、現場において行われる次の工事をいいます。
(1)  建築物、土木施設その他土地に継続的に接着する工作物及びそれらに附帯する設備を新設、改造、修繕、解体、除却若しくは移設すること。
(2)  土地、航路、流路などを改良若しくは造成すること。
(3)  機械装置をすえ付け、解体若しくは移設すること。

製造業[E]

 この大分類には、有機又は無機の物質に物理的、化学的変化を加えて新たな製品を製造し、これを卸売する事業所が分類されます。

 製造業
 製造業とは、主として次の業務を行う事業所をいいます。
(1) 新たな製品の製造加工を行う事業所であること。
 したがって、単に製品を選別するとか、包装の作業を行う事業所は製造業とはしません。
 なお、完成された部分品を組み立てるだけの作業(組立作業)を行う事業所は製造業に分類されます。
 ただし、土地に定着する工作物については、組立作業であっても製造業としません。また、修理と呼ばれる行為のなかには、製造行為とみなされますものがあり、そのような事業所は製造業に分類されます。
 すなわち、船舶の修理、鉄道車両の修理又は改造(自家用を除く)、航空機及び航空機用原動機のオーバーホール並びに金属工作機械又は金属加工機械をすえ付け、多種多様の機械及び部分品の製造加工と修理を行う事業所です。
(2) 新たな製品を主として卸売する事業所であること。
 ここでいう卸売とは次の業務をいいます。
(ア) 卸売業者又は小売業者に販売すること。
(イ) 産業用使用者(工場、鉱業所、建設業者、法人組織の農林水産業者、各種会社、官公庁、学校、病院、ホテルなど)に大量又は多額に製品を販売すること。
(ウ) 主として業務用に使用されます商品{事務用機械及び家具、病院、美容院、レストラン、ホテルなどの設備、産業用機械(農業用器具を除く)、建設材料(木材、セメント、板ガラス、かわらなど)など}を販売すること。
(エ) 同一企業に属する他の事業所(同一企業の他の工場、販売所など)に製品を引き渡すこと。

 上記(1)及び(2)の条件を備えた事業所が製造業に分類されます。
ただし、自ら製造したものを店舗によらず個人へ販売する場合(製品を製造する事業所が店舗を持たず通信販売により小売している)には、製造業に分類されます。
 一方、自ら製造した製品を店舗によりその場で個人又は家庭用消費者へ販売するいわゆる製造小売業は製造業とせず小売業に分類されます。

電気・ガス・熱供給・水道業[F]

 この大分類には、電気、ガス、熱又は水(かんがい用水を除きます。)を供給する事業所並びに汚水・雨水の処理等を行う事業所が分類されます。

 電気業とは、一般の需要に応じ電気を供給する事業所又はその事業所に電気を供給する事業所及び特定の供給地点における需要に応じ電気を供給する事業所が分類されます。自家用発電の事業所も本分類に含まれます。

 ガス業とは、一般の需要に応じ製造ガス、天然ガス又はこれらの混合ガスを導管により供給する事業所、及び自らが維持し運用する一定規模以上の導管でガスの供給を行う事業所が分類されます。

 熱供給業とは、一般の需要に応じ蒸気、温水、冷水等を媒体とする熱エネルギー又は蒸気若しくは温水を導管により供給する事業所をいいます。

 水道業とは、一般の需要に応じ水道管及びその他の施設をもって水の供給を行う事業所並びに公共下水道、流域下水道又は都市下水路により汚水・雨水の排除又は処理を行う事業所をいいます。

情報通信業[G]

 この大分類には、情報の伝達を行う事業所、情報の処理、提供などのサービスを行う事業所、インターネットに附随したサービスを提供する事業所及び伝達することを目的として情報の加工を行う事業所が分類されます。
 情報の伝達を行う事業所とは、電磁、非電磁を問わず、映像、音声、文字等の情報を伝達する事業所及び伝達するための手段の設置、運用を行う事業所をいいます。
 情報の処理、提供などのサービスを行う事業所とは、電子計算機のプログラムの作成を行う事業所、委託により電子計算機等を用いて情報の処理を行う事業所及び情報を収集・加工・蓄積し、顧客の求めに応じて提供する事業所をいいます。
 インターネットに附随したサービスを提供する事業所とは、インターネットを通じて、上記以外の通信業及び情報サービス業を行う事業所をいいます。
 情報の加工を行う事業所とは、新聞、雑誌、ラジオ、テレビジョン、映画などの媒体を通じて不特定多数の受け手を対象に大量に情報を伝達させるために、映像、音声、文字等の情報を加工する事業所をいいます。

運輸業、郵便業[H]

 この大分類には、鉄道、自動車、船舶、航空機又はその他の運送用具による旅客、貨物の運送業、倉庫業、運輸に附帯するサービス業を営む事業所並びに郵便物又は信書便物を送達する事業所が分類されます。

鉄道業
 鉄道による旅客又は貨物の運送業で、その運送活動とは、鉄道車両の運転、運転のための車両、線路、信号通信施設など運送施設の維持補修、旅客又は貨物の取扱いを一括したものをいいます。

卸売業、小売業[I]

 この大分類には、原則として、有体的商品を購入して販売する事業所が分類されます。
 なお、販売業務に附随して行う軽度の加工(簡易包装、洗浄、選別等)、取付修理は本分類に含まれます。

卸売業

卸売業とは、主として次の業務を行う事業所をいいます。
(1) 小売業又は他の卸売業に商品を販売するもの。
(2) 建設業、製造業、運輸業、飲食店、宿泊業、病院、学校、官公庁等の産業用使用者に商品を大量又は多額に販売するもの。
(3) 主として業務用に使用される商品{事務用機械及び家具、病院、美容院、レストラン、ホテルなどの設備、産業用機械(農業用器具を除く)など}を販売するもの。
(4) 製造業の会社が別の場所に経営している自己製品の卸売事業所(主として統括的管理的事務を行っている事業所を除く)
(5) 他の事業所のために商品の売買の代理行為を行い、又は仲立人として商品の売買のあっせんをするもの。
事業所の業態による分類

本分類に含まれる事業所の主な業態は次のとおりです。
(1) 卸売業(卸売商、産業用大口配給業、卸売を主とする商事会社、買継商、仲買人、農産物集荷業、製造業の会社の販売事務所、貿易商など)
(2) 製造問屋(自らは製造を行わないで、自己の所有に属する原材料を下請工場などに支給して製品をつくらせ、これを自己の名称で卸売するもの)
(3) 代理商、仲立業(エイジェント、ブローカー、コミッションマーチャント)
卸売業は、主として商品の仕入販売などの業務を行う事業所ですが、細分類5598 に掲げる代理商、仲立業は主として手数料を得て他の事業所のために商品の売買の代理又は仲立を行うものです。このような事業所は商品の所有権を持たず、また、価格の設定、商品の保管、輸送などの業務を一般に行わないものです。

業務の種類による分類
卸売業(5598-代理商、仲立業を除く)は、販売される主要商品によって業種別に分類されます。
(注)製造小売(小売業2.(2)参照)に対して製造卸という言葉が一般に使用されていますが、これは製造業者の卸売をいうことから、ここでいう仕入卸とは厳格に区分されなければなりません。

小売業

小売業とは、主として次の業務を行う事業所をいいます。
(1) 個人用又は家庭用消費のために商品を販売するもの
(2) 建設業、農林水産業(法人組織)、製造業、運輸業、飲食店、宿泊業、病院、学校、官公庁等の産業用使用者に少量又は少額に商品を販売するもの

 また、小売業は、衣食住に関わる幅広い分野の商品を取り扱い、それぞれの業態(特徴的な販売形態)により分類されます。事業所(いわゆる非専門店であり、例えば、百貨店、コンビニエンスストア、ドラッグストア等と称される。)、また、取り扱っている主な商品により分類されます。事業所(いわゆる専門店であり、業種としても区分される。)に大別できます。
次に掲げるものは小売業として分類されますので注意しなければなりません。
(1) 商品を販売し、かつ、同種商品の修理を行う事業所は大分類I-卸売業、小売業に分類されます。
なお、修理を専業としている事業所は大分類R-サービス業(他に分類されないもの)[89、90]に分類されます。修理のために部分品などを取替えても販売とはみなしません。
(2) 製造小売業
製造した商品をその場所で個人又は家庭用消費者に販売するいわゆる製造小売業(菓子屋、パン屋などにこの例が多い)は製造業とせず、小売業に分類されます。なお、製品を製造する事業所が店舗を持たず通信販売により小売している場合は、大分類E-製造業に分類されます。
(3) ガソリンスタンドは小売業に分類されます。
(4) 行商、旅商、露天商など
これらは一定の事業所を持たないもの、また、恒久的な事業所を持たないものが多いが、その業務の性格上小売業に分類されます。
(5) 官公庁、会社、工場、団体、劇場、遊園地などの中にある売店で当該事業所の経営に係るものはその事業所に含めるが、その売店が当該事業所以外のものによって経営される場合には別の独立した事業所として小売業に分類されます。
(6) 売買の目的である商品について所有権を有することなく、また、直接的な管理をすると否とにかかわらず、手数料及びその他の報酬を得るために小売業(個人を含む)の代理業務を行い、あるいは仲立あっせんを行う事業所は、細分類6099に分類されます。

金融業、保険業[J]

 この大分類には、金融業又は保険業を営む事業所が分類されます。
 専ら金融又は保険の事業を営む協同組合、農業又は漁業に係る共済事業を行う事業所並びに漁船保険を行う事業所は本分類に含まれます。
 ただし、社会保険事業を行う事業所は、大分類P-医療、福祉[8511]又は大分類S-公務(他に分類されます。ものを除きます。)[9731、9811、9821]に分類されます。

1. 金融業
  資金の貸し手と借り手の間に立って資金の融通を行う事業所及び両者の間の資金取引の仲介を行う事業所が分類されます。
  (1)  資金融通機関
     資金の融通を行う事業所としては、次のものが含まれます。
    ① 資金の貸付に併せ、預金の受入れを行う銀行業、中小企業等金融業及び農林水産金融業を営む預金取扱機関
    ② 貸金業、クレジットカード業等非預金信用機関
  (2) 資金取引の仲介機関
    資金取引の仲介を行う事業所としては、金融商品取引業、商品先物取引業、商品投資顧問業等が含まれます。
  (3) (1)、(2)と密接に関連して、補助的・附随的業務を営む事業所及び信託業、金融代理業を営む事業所

2. 保険業
  不測の事故に備えようとする者から保険料の払込みを受け、所定の事故が発生した場合に保険金を支払うことを業とするもので、保険業(生命保険、損害保険)、共済事業、少額短期保険業及びこれらに附帯する保険媒介代理業、保険サービス業を営む事業所が分類されます。

不動産業、物品賃貸業[K]

 この大分類には、不動産業又は物品賃貸業を営む事業所が分類されます。

1. 不動産業
 不動産業には、主として不動産の売買、交換、賃貸、管理又は不動産の売買、貸借、交換の代理若しくは仲介を行う事業所が分類されます。
 主として自動車の駐車のための場所を賃貸する事業所も本分類に含まれます。

 不動産
 不動産とは、土地、建物その他土地に定着する工作物をいいます。

 不動産業と他産業との関係
(1)  映画館、劇場、スポーツ施設などを賃貸する事業所は大分類N-生活関連サービス業、娯楽業[8011、8021、804]に分類されます。
(2)  講演会、展示会、集会など主として各種集会及び催しの利用に供する施設を運営する事業所は大分類R-サービス業(他に分類されないもの)[9511]に分類されます。
(3)  主として自ら労働者を雇用して土地の造成又は建物の建設を行い、それを分譲する事業所は大分類D-建設業[0611、0621、0641又は0651]に分類されます。
(4)  不動産に関する鑑定評価、調査などを行う事業所は大分類L-学術研究、専門・技術サービス業[7294]に分類されます。

2. 物品賃貸業
 物品賃貸業には、主として産業用機械器具、事務用機械器具、自動車、スポーツ・娯楽用品、映画・演劇用品などの物品を賃貸する事業所が分類されます。

学術研究、専門・技術サービス業[L]

 この大分類には、主として学術的研究などを行う事業所、個人又は事業所に対して専門的な知識・技術を提供する事業所で他に分類されないサービスを提供する事業所及び広告に係る総合的なサービスを提供する事業所が分類されます。

本分類には次のようなサービスを提供する事業所が含まれます。
① 学術的研究、試験、開発研究などを行う事業所。
② 法律、財務及び会計などに関する事務や相談、デザイン、文芸・芸術作品の創作、経営戦略など専門的な知識サービスを提供する事業所。
③ 依頼人のために、広告に係る総合的なサービスを提供する事業所。
④ 獣医学的サービス、土木建築に関する設計や相談のサービス、商品検査、計量証明、写真制作などの専門的な技術サービスを提供する事業所。

宿泊業、飲食サービス業[M]

 この大分類には、宿泊業又は飲食サービス業を営む事業所が分類されます。

宿泊業
 宿泊業とは、一般公衆、特定の会員等に対して宿泊を提供する事業所をいいます。

飲食サービス業
 飲食サービス業とは、主として客の注文に応じ調理した飲食料品、その他の食料品又は飲料をその場所で飲食させる事業所並びに、客の注文に応じ調理した飲食料品をその場所で提供又は客の求める場所に届ける事業所及び客の求める場所において、調理した飲食料品を提供する事業所をいいます。
 なお、ここでいう調理とは、形状・性質を変える加熱、切断、調整(成型・味付)をいい、単に再加熱するだけのものは含みません。
 また、百貨店、遊園地などの一区画を占めて飲食サービス業が営まれている場合、それが独立の事業所であれば本分類に含まれます。

生活関連サービス業、娯楽業[N]

 この大分類には、主として個人に対して日常生活と関連して技能・技術を提供し、又は施設を提供するサービス及び娯楽あるいは余暇利用に係る施設又は技能・技術を提供するサービスを行う事業所が分類されます。

教育、学習支援業[O]

 この大分類には、学校教育を行う事業所、学校教育の支援活動を行う事業所、学校教育を除く組織的な教育活動を行う事業所、学校教育の補習教育を行う事業所及び教養、技能、技術などを教授する事業所が分類されます。
 通信教育事業、学習塾、図書館、博物館、植物園などの事業所も本分類に含まれます。
 スポーツを行うための施設を提供する事業所は大分類N-生活関連サービス業、娯楽業[80]に分類されます。

医療、福祉[P]

 この大分類には、医療、保健衛生、社会保険、社会福祉及び介護に関するサービスを提供する事業所が分類されます。
 医療業とは、医師又は歯科医師等が患者に対して医業又は医業類似行為を行う事業所及びこれに直接関連するサービスを提供する事業所をいいます。
 保健衛生とは、保健所、健康相談施設、検疫所(動物検疫所、植物防疫所を除く)など保健衛生に関するサービスを提供する事業所をいいます。
 社会保険・社会福祉・介護事業とは、公的年金、公的医療保険、公的介護保険、労働災害補償などの社会保険事業を行う事業所及び児童、老人、障害者などに対して社会福祉、介護等に関するサービスを提供する事業所をいいます。

複合サービス事業[Q]

 この大分類には、信用事業、保険事業又は共済事業と併せて複数の大分類にわたる各種のサービスを提供する事業所であって、法的に事業の種類や範囲が決められている郵便局、農業協同組合等が分類されます。

郵便局
 郵便局とは、郵便事業、銀行窓口業務及び保険窓口業務の全てを行うとともに、市町村等からの委託を受けることなどにより、複数の大分類にわたる各種サービスを提供する事業所をいいます。

協同組合
 協同組合とは、信用事業又は共済事業と併せて経営指導事業、購買事業、厚生事業等を複合的に行う農林水産業協同組合及び事業協同組合の事業所をいいます。
 なお、単一の事業を行う協同組合の事業所は、その行う事業によりそれぞれの産業に分類されます。また、複数の事業を行う事業所であっても、信用事業又は共済事業を行っていない場合は、その事業所で行う事業のうち、主要な経済活動によりそれぞれの産業に分類されます。

サービス業(他に分類されないもの)[R]

 この大分類には、主として個人又は事業所に対してサービスを提供する他の大分類に分類されない事業所が分類されます。
 本分類には、次のような各種のサービスを提供する事業所が含まれます。
① 廃棄物の処理に係る技能・技術等を提供するサービス[廃棄物処理業]
② 物品の整備・修理に係る技能・技術を提供するサービス[自動車整備業、機械等修理業]
③ 労働者に職業をあっせんするサービス及び労働者派遣サービス[職業紹介・労働者派遣業]
④ 企業経営に対して提供される他の分類に属さないサービス[その他の事業サービス業]
⑤ 会員のために情報等を提供するサービス[政治・経済・文化団体、宗教]
⑥ その他のサービス[その他のサービス業、外国公務]

公務(他に分類されるものを除く)[S]

 この大分類には、国又は地方公共団体の機関のうち、国会、裁判所、行政機関及びその地方支分部局のほか、都道府県庁、市役所、町村役場及びそれらの地方の事務所などにおいて、立法事務、司法事務又は行政事務を担う機関の事業所が分類されます。
 ただし、市場性の差異を踏まえ、公務以外の産業と同様の業務を行う事業所は、公務以外のそれぞれの産業に分類されます。例えば、交通事業、ガス事業、水道事業などの地方公営企業の事業所、競輪事業、競馬事業などの公営競技の事業を行う事業所などがあります。

分類不能の産業[T]

 この大分類には、産業分類上、いずれの項目にも分類しえない事業所が分類されます。
 これは主として調査票の記入が不備であって、いずれに分類すべきか不明の場合又は記入不詳で分類しえないものです。

まとめ

転職・就職活動では、業種や業界、職種など、似た言葉が数多くありますが、どれも異なる意味を持っています。自分に合った仕事を見つけ、転職・就職活動を成功させるためには、それぞれの言葉の意味を正しく理解しておく必要があります。本記事を参考に、まずは業種の理解を深めておきましょう。

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