トピックス

  1. ホーム
  2. トピックス
  3. 【職種】会計事務の職業とは?どんな仕事を含む?最新の職業分類からすべて紹介

【職種】会計事務の職業とは?どんな仕事を含む?最新の職業分類からすべて紹介

  • 求職者向けトピックス

SHARE

会計事務の職業とは、現金・小切手・手形類の受け払い、会計帳簿の記帳、決算書類の作成などの会計の仕事をいいます。転職・就職活動では、まずは職種の内容を網羅的に確認したうえで、職種ごとの特徴や傾向を理解するようにするとよいでしょう。ここでは、職種をより詳しく知るきっかけとなるように、「会計事務の職業」を紹介します。

職種とは

「職種」とは、仕事の種類のことです。会社がある事業を手がけるとき、会社内では、複数の業務・役割が必要になります。例えば、モノやサービスをつくる(生産・製造)、モノやサービスを売る(営業・販売)、業績や経費支出等の計数を取りまとめる(経理)などがあります。このように、働く人が従事する業務・役割の違いが職種です。
業種や業界が企業や仕事の枠組み全体を意味するのに対し、職種は企業や組織の中でさらに細かく分かれる業務や役割を意味します。

業種との違い

「業種」とは、事業の種類のことであり、世の中のさまざまな事業・ビジネスの種類を区分するために用いる言葉です。具体的な区分の仕方はいくつかあり、総務省が定める「日本標準産業分類」や、証券業界で使われている証券コード協議会が定める「業種別分類項目」が有名です。
学生が就職活動のためにどんな業種があるかを知りたい際には、証券コード協議会が定める「業種別分類項目」の中分類33種を目に通してみるとよいでしょう。多すぎもせず、少なすぎもしないので、研究をする際にもちょうどよいと思います。
一方で、就業経験がある人が転職活動を始める際は、より詳細に、今の自分の業種と職種を正確に把握することが重要です。産業分類(業種)や職業分類(職種)の一覧表を参照すると、自分の所属する企業の業種や、自分が従事する職種を確認できます。業種については正確な定義はなく、業種の分類を独自に行っている求人検索エンジンもありますが、総務省の「日本標準産業分類(令和5年6月改訂)」で細かく分類されており、それが基本になっています。

業種とは?最新の産業分類の一覧から主な事業の内容を紹介

厚生労働省編職業分類とは

「厚生労働省編職業分類」(以下「職業分類」といいます)とは、職務の類似性及び職業紹介業務における求人・求職の取扱件数などに基づいて、それぞれの職業に対して社会的にどの程度需給があるかを考慮して職業を区分し、それを体系的に分類したもので、職業紹介事業や労働者の募集等に共通して用いるための職業分類として編集されたものです。
1953 年に初めて作成され、その後、主に社会経済情勢の変化等に伴う職業構造の変化を職業分類表に反映させるための数次の改定が行われています。
直近では2022年4月に、「第5回改定 厚生労働省編職業分類」として新職業分類が公表されました。その改定の背景としては、2011年改定の職業分類が改定から一定年数が経過し、この間の産業構造、職業構造の変化等に伴い、求人・求職者の職業認識との乖離が生じている分野がみられ、マッチング上の課題も散見されていたことがあります。これらの課題を踏まえ、日本標準職業分類に準拠して作成されていた職業分類を、統計という観点においては日本標準職業分類に対応させつつ、求人・求職のマッチングをより円滑に行えるようにするという観点から行われています。

この職業分類の分類表は、大分類、中分類、小分類の3段階に区分された分類項目によって構成されています。最も大きな区分である大分類は、次に掲げる15種類の区分で構成され、より細かな区分として、中分類、小分類を設定しています。

【大分類】
管理的職業
研究・技術の職業
法務・経営・文化芸術等の専門的職業
医療・看護・保健の職業
保育・教育の職業
事務的職業
販売・営業の職業
福祉・介護の職業
サービスの職業
警備・保安の職業
農林漁業の職業
製造・修理・塗装・製図等の職業
配送・輸送・機械運転の職業
建設・土木・電気工事の職業
運搬・清掃・包装・選別等の職業

まず、今の自分の職種を正確に把握するために、職業分類でどこに分類されるか確認していきましょう。
分類は、大分類(2桁数字で表記)、中分類(3桁数字で表記)、小分類(5桁数字で表記)の3つのレベルに分かれています。まず、職業分類の大分類の概要から、仕事内容が大分類のどこに分類されるかを確認します。次に、より細かい分類を知りたい場合、中分類、小分類と、更に細かく分類項目が分かれていますので、各項目の説明や内容例示から、分類を確認します。

参照:職業分類表 改定の経緯とその内容:第5回改定厚生労働省編職業分類|労働政策研究・研修機構(JILPT)

このページでは、前述した15種類の区分の「事務的職業」のうち、「会計事務の職業」を紹介します。

会計事務の職業とは

現金・小切手・手形類の受け払い、会計帳簿の記帳、決算書類の作成などの会計の仕事をいいます。
なお、以下のものは、それぞれの分類項目に分類します。
(1)財務書類の監査・証明・調製、財務に関する調査・相談、租税に関する申告の代理などの専門的な仕事[013 経営・金融・保険の専門的職業]
(2)小売店のレジカウンターにおいて商品代金を精算する仕事[045 販売員]

この中分類に該当する職業は、次のいずれかの小分類に分類します。
038-01 現金出納事務員
038-02 預・貯金窓口事務員
038-03 経理事務員
038-99 その他の会計事務の職業

現金出納事務員[038-01]

現金・小切手・手形類の受け払い、小口現金の管理、現金出納帳・小口現金出納帳・預金台帳の記帳、従業員立替経費・仮払金の精算などの仕事に従事するものをいいます。

ただし、以下のものを除きます。
(1)銀行の窓口において現金・小切手・手形類の受け払いの仕事に従事するもの[038-02 銀 行窓口係]
(2)現金出納帳に記帳する仕事に従事するもの[038-03 経理事務員]
(3)電気・ガス・水道料金、新聞購読料などを集金する仕事に従事するもの[041-01 新聞購読料集金人、041-01 料金集金人(電気・ガス・水道)]
(4)小売店のレジカウンターにおいて商品代金を精算し、商品を販売する仕事に従事するもの[045-01 レジ係]

○ この項目に該当する職種で代表的なものは次の通りです。
会計係(飲食店)
支払出納事務員
支払窓口事務員

× この項目に誤って分類されがちな職種は次の通りです。
銀行窓口係[038-02]
経理事務員[038-03]
新聞購読料集金人[041-01]
料金集金人(電気・ガス・水道)[041-01]
レジ係[045-01]

預・貯金窓口事務員[038-02]

銀行・信用金庫・農業協同組合などの窓口において、現金・小切手・為替・振替などの受け払いの仕事に従事するものをいいます。

以下のものを含みます。
(1)窓口で受け付けた、預貯金の入出金、振込・振替、税金の納付などの事務処理の仕事に従事するもの
(2)受け払いの現金、ATM(現金自動預け払い機)・両替機の現金などの現金管理の仕事に従事するもの

○ この項目に該当する職種で代表的なものは次の通りです。
為替窓口事務員
銀行等窓口事務員
銀行預金後方事務員
銀行出納係
銀行テラー
銀行窓口係
信用金庫窓口係
郵便局貯金窓口係
預貯金係員

× この項目に誤って分類されがちな職種は次の通りです。
銀行ロビー案内係[034-03]
貸付融資係事務員[040-99]
消費者金融受付事務員[040-99]
郵便局保険窓口係[040-99]
郵便局郵便窓口係[042-03]

なお、以下のものは、それぞれの分類項目に分類します。
(1)銀行の店頭において、来店者の案内・誘導・説明などの仕事に従事するもの[034-03 銀行ロビー案内係]
(2)銀行などの窓口において融資の相談に従事するもの[040-99 貸付融資係事務員]
(3)消費者向け貸金業者の窓口において借入金の申込み受付の仕事に従事するもの[040-99 消費者金融受付事務員]
(4)郵便局の保険窓口において保険料の収納、保険金・年金の支払い請求の受付、契約者貸付の受付などの仕事に従事するもの[040-99 郵便局保険窓口係]
(5)郵便局の窓口において、郵便物の引き受け、切手・印紙の販売などの仕事に従事するもの[042-03 郵便局郵便窓口係]

経理事務員[038-03]

仕訳伝票の起票、仕訳帳・総勘定元帳などの会計帳簿の作成、月次決算書類の作成、貸借対照表・損益計算書などの年次決算書類の作成、納税書類の作成、売掛金の入金処理、買掛金・経費の支払い処理などの仕事に従事するものをいいます。
公認会計士事務所・税理士事務所において、公認会計士・税理士の指示のもとに、税務会計の仕事に従事するものを含みます。

○ この項目に該当する職種で代表的なものは次の通りです。
会計経理事務員
会計事務員
公認会計士助手
税務会計事務員(公認会計士事務所、税理士事務所)
税理士補助者

× この項目に誤って分類されがちな職種は次の通りです。
公認会計士[013-01]
税理士[013-02]
総務係事務員[033-01]
給与係事務員[033-02]
現金出納事務員[038-01]
財務事務員[038-99]
用度係事務員[038-99]
予算係事務員[038-99]

なお、以下のものは、それぞれの分類項目に分類します。
(1)会計監査人として財務書類を監査する仕事に従事するもの[013-01 公認会計士]
(2)税務相談の仕事に従事するもの[013-02 税理士]
(3)自社所有の建物などの固定資産を管理する仕事に従事するもの[033-01 総務係事務員]
(4)給与計算の仕事に従事するもの[033-02 給与係事務員]
(5)小口現金の出納管理の仕事に従事するもの[038-01 現金出納事務員]
(6)経営・事業計画の実施に必要な資金の調達、当面の事業活動に必要な資金繰りなどの仕事に従事するもの[038-99 財務事務員]
(7)物品を購入・管理する仕事に従事するもの[038-99 用度係事務員]
(8)収支予算案を編成する仕事に従事するもの[038-99 予算係事務員]

その他の会計事務の職業[038-99]

収支予算案の編成及び予算執行の管理、物品の購入・管理、製品・サービスの原価計算、資金の調達・運用・管理、事業体の内部組織による会計監査、投資信託の計理、その他の 038-01~038-03に含まれない会計の仕事をいいます。

○ この項目に該当する職種で代表的なものは次の通りです。
会計監査係員
建設工事見積事務員
原価計算見積事務員
財務事務員
消耗品出納事務員
施工管理補助(建築・土木工事)
積算設計事務員
投資信託計理事務員
引越見積員
物品購買事務員
物品購入調達事務員
用度係
用度係事務員
予算係員
予算係事務員

× この項目に誤って分類されがちな職種は次の通りです。
原材料仕入事務員[039-01]
製品原価管理事務員[039-01]
仕入係事務員[040-99]
商品仕入営業員[046-01]

なお、以下のものは、それぞれの分類項目に分類します。
(1)工場などの生産現場において生産に必要な原料・部材などを調達する仕事に従事するもの[039-01 原材料仕入事務員]
(2)生産現場において製品の原価管理の仕事に従事するもの[039-01 製品原価管理事務員]
(3)販売する商品を製造事業者・卸売事業者などから仕入れるため、電話等の通信手段を使用して取引条件を交渉し、商品の仕入れを行う仕事に従事するもの[040-99 仕入係事務員]
(4)販売する商品を製造事業者などから仕入れるため、仕入先を訪問し、仕入れに関する取引条件を交渉して商品の仕入れを行う仕事に従事するもの[046-01 商品仕入営業員]

まとめ

転職・就職活動では、業種や業界、職種など、似た言葉が数多くありますが、どれも異なる意味を持っています。自分に合った仕事を見つけ、転職・就職活動を成功させるためには、それぞれの言葉の意味を正しく理解しておく必要があります。本記事を参考に、まずは職種の理解を深めておきましょう。

この記事をシェアする

関連トピックス

  • 求職者向けトピックス

石油製品・石炭製品製造業には、石油を精製する事業、購入した原料を混合加工して潤滑油、グリースを製造する事業、コークス炉による石炭…

  • 求職者向けトピックス

その他の製造業には、主として他のいずれの中分類にも分類されない製品を製造する事業が分類されます。主な製品は、貴金属製品、ボタン、…