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【職種】漁業の職業とは?どんな仕事を含む?最新の職業分類からすべて紹介

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漁業の職業とは、海洋・河川・湖沼などの水域において自然繁殖している水産動植物を採捕・採取する作業、人工的に水産動植物を育成し、収獲・採取する仕事及び漁業類似の仕事並びにこれらに関連する仕事をいいます。転職・就職活動では、まずは職種の内容を網羅的に確認したうえで、職種ごとの特徴や傾向を理解するようにするとよいでしょう。ここでは、職種をより詳しく知るきっかけとなるように、「漁業の職業」を紹介します。

職種とは

「職種」とは、仕事の種類のことです。会社がある事業を手がけるとき、会社内では、複数の業務・役割が必要になります。例えば、モノやサービスをつくる(生産・製造)、モノやサービスを売る(営業・販売)、業績や経費支出等の計数を取りまとめる(経理)などがあります。このように、働く人が従事する業務・役割の違いが職種です。
業種や業界が企業や仕事の枠組み全体を意味するのに対し、職種は企業や組織の中でさらに細かく分かれる業務や役割を意味します。

業種との違い

「業種」とは、事業の種類のことであり、世の中のさまざまな事業・ビジネスの種類を区分するために用いる言葉です。具体的な区分の仕方はいくつかあり、総務省が定める「日本標準産業分類」や、証券業界で使われている証券コード協議会が定める「業種別分類項目」が有名です。
学生が就職活動のためにどんな業種があるかを知りたい際には、証券コード協議会が定める「業種別分類項目」の中分類33種を目に通してみるとよいでしょう。多すぎもせず、少なすぎもしないので、研究をする際にもちょうどよいと思います。
一方で、就業経験がある人が転職活動を始める際は、より詳細に、今の自分の業種と職種を正確に把握することが重要です。産業分類(業種)や職業分類(職種)の一覧表を参照すると、自分の所属する企業の業種や、自分が従事する職種を確認できます。業種については正確な定義はなく、業種の分類を独自に行っている求人検索エンジンもありますが、総務省の「日本標準産業分類(令和5年6月改訂)」で細かく分類されており、それが基本になっています。

業種とは?最新の産業分類の一覧から主な事業の内容を紹介

厚生労働省編職業分類とは

「厚生労働省編職業分類」(以下「職業分類」といいます)とは、職務の類似性及び職業紹介業務における求人・求職の取扱件数などに基づいて、それぞれの職業に対して社会的にどの程度需給があるかを考慮して職業を区分し、それを体系的に分類したもので、職業紹介事業や労働者の募集等に共通して用いるための職業分類として編集されたものです。
1953 年に初めて作成され、その後、主に社会経済情勢の変化等に伴う職業構造の変化を職業分類表に反映させるための数次の改定が行われています。
直近では2022年4月に、「第5回改定 厚生労働省編職業分類」として新職業分類が公表されました。その改定の背景としては、2011年改定の職業分類が改定から一定年数が経過し、この間の産業構造、職業構造の変化等に伴い、求人・求職者の職業認識との乖離が生じている分野がみられ、マッチング上の課題も散見されていたことがあります。これらの課題を踏まえ、日本標準職業分類に準拠して作成されていた職業分類を、統計という観点においては日本標準職業分類に対応させつつ、求人・求職のマッチングをより円滑に行えるようにするという観点から行われています。

この職業分類の分類表は、大分類、中分類、小分類の3段階に区分された分類項目によって構成されています。最も大きな区分である大分類は、次に掲げる15種類の区分で構成され、より細かな区分として、中分類、小分類を設定しています。

【大分類】
管理的職業
研究・技術の職業
法務・経営・文化芸術等の専門的職業
医療・看護・保健の職業
保育・教育の職業
事務的職業
販売・営業の職業
福祉・介護の職業
サービスの職業
警備・保安の職業
農林漁業の職業
製造・修理・塗装・製図等の職業
配送・輸送・機械運転の職業
建設・土木・電気工事の職業
運搬・清掃・包装・選別等の職業

まず、今の自分の職種を正確に把握するために、職業分類でどこに分類されるか確認していきましょう。
分類は、大分類(2桁数字で表記)、中分類(3桁数字で表記)、小分類(5桁数字で表記)の3つのレベルに分かれています。まず、職業分類の大分類の概要から、仕事内容が大分類のどこに分類されるかを確認します。次に、より細かい分類を知りたい場合、中分類、小分類と、更に細かく分類項目が分かれていますので、各項目の説明や内容例示から、分類を確認します。

参照:職業分類表 改定の経緯とその内容:第5回改定厚生労働省編職業分類|労働政策研究・研修機構(JILPT)

このページでは、前述した15種類の区分の「農林漁業の職業」のうち、「漁業の職業」を紹介します。

漁業の職業とは

海洋・河川・湖沼などの水域において自然繁殖している水産動植物を採捕・採取する作業、人工的に水産動植物を育成し、収獲・採取する仕事及び漁業類似の仕事並びにこれらに関連する仕事をいいます。

以下のものを含みます。
(1)採捕・収獲・採取の延長作業として行う簡単な加工作業
(2)漁労の仕事に従事する漁労船の船長・航海士・機関長・機関士

この中分類に該当する職業は、次のいずれかの小分類に分類します。
066-01 漁労作業員
066-02 漁労船の船長・航海士・機関長・機関士
066-03 海藻・貝類採取作業員
066-04 水産養殖作業員
066-99 その他の漁業の職業

漁労作業員[066-01]

海面、海中及び内水面(河川・湖沼)において、自然繁殖している魚類・甲殻類・頭足類(イカ・タコなど)などの水産動物(貝類を除く)を採捕する仕事に従事するものをいいます。
以下のものを含みます。
(1)漁労船に乗り組んで漁労の仕事に従事する甲板部員及び機関部員
(2)漁獲の仕事を指揮・監督する漁労長

○ この項目に該当する職種で代表的なものは次の通りです。
あゆ漁師
いか釣り漁師
鵜匠
内水面漁労作業員
うなぎ漁師
沿岸漁業者
海面漁労作業員
川魚漁師
漁船乗組員
漁労船機関部員
漁労船操舵手
漁労長
刺網漁師
敷網漁師
潜水漁師
底引き網漁師
地びき網ひき作業員
定置網漁師
投網 漁師
内水面漁師
はえなわ漁師
巻網漁師
漁船機関員
漁労船甲板員
漁船甲板員

× この項目に誤って分類されがちな職種は次の通りです。
漁労船船長[ 066-02]
漁労船航海士[ 066-02]
漁労船機関長[ 066-02]
漁労船機関士[066-02]
水産あま(海女・海士)[066-03]
魚類水揚作業員[066-99]
水産物選別作業員(漁協)[098-01]

なお、以下のものは、それぞれの分類項目に分類します。
(1)漁労船の船長・航海士・機関長・機関士[066-02]
(2)潜水して天然の貝類・海藻を採取する仕事に従事するもの[066-03 水産あま(海女・海士)]
(3)漁港において漁労船から魚を水揚げする仕事に従事するもの[066-99 魚類水揚作業員]
(4)水揚げされた魚を選別する仕事に従事するもの[ 098-01 水産物選別作業員(漁協)]

漁労船の船長・航海士・機関長・機関士[066-02]

漁労船に乗り組んで漁労の仕事に従事するもののうち、船長・航海士・機関長・機関士として、船内所属員の指揮監督、操船、機関の運転・整備などの仕事に従事するものをいいます。

○ この項目に該当する職種で代表的なものは次の通りです。
漁労船船長
漁労船航海士
漁労船機関長
漁労船機関士

× この項目に誤って分類されがちな職種は次の通りです。
漁船無線通信士[011-01]
漁船司厨員[055-99]
漁労船甲板員[066-01]
漁労船機関部員[ 066-01]
母船船長[ 087-02]
工船航海士[087-02]
漁獲物運搬船機関長[087-03]
漁業調査船機関士[087-03]

なお、以下のものは、それぞれの分類項目に分類します。
(1)漁労船の無線通信設備を操作する仕事に専ら従事するもの[011-01 漁船無線通信士]
(2)漁労船において料理をつくる仕事に専ら従事するもの[055-99 漁船司厨員]
(3)漁労船に甲板部員・機関部員として乗り組み、漁労の仕事に従事するもの[066-01 漁労船甲板員、066-01 漁労船機関部員]
(4)母船、工船、漁獲物運搬船、漁業調査船などの船長・航海士・機関長・機関士[漁労船以外の船舶の仕事は、087-02 船長、087-02 航海士、087-03 船舶機関長・機関士に分類します。]

海藻・貝類採取作業員[066-03]

天然の海藻・貝類などを採取する仕事に従事するものをいいます。

○ この項目に該当する職種で代表的なものは次の通りです。
うに採取作業員
昆布採取作業員
しじみ採取作業員
水産あま(海女・海士)
のり採取作業員

× この項目に誤って分類されがちな職種は次の通りです。
かき養殖作業員[066-04]
のり養殖作業員[066-04]
水産物選別作業員(漁協)[ 098- 01]

なお、以下のものは、それぞれの分類項目に分類します。
(1)かき(牡蛎)などの貝類を養殖する仕事に従事するもの[066-04 かき養殖作業員]
(2)のり(海苔)を養殖する仕事に従事するもの[066-04 のり養殖作業員]
(3)水揚げされた海藻・貝類を選別する仕事に従事するもの[098-01 水産物選別作業員(漁協)]

水産養殖作業員[066-04]

海水・淡水において、魚類・貝類・海藻などを養殖・飼育・収獲・採取する仕事に従事するものをいいます。

○ この項目に該当する職種で代表的なものは次の通りです。
うなぎ養殖作業員
貝類養殖作業員
かき養殖作業員
魚類養殖作業員
金魚養殖作業員
鯉養殖作業員
ごかい養殖作業員
昆布養殖作業員
しじみ養殖作業員
真珠核入作業員
真珠玉入作業員
真珠筏管理員
真珠養殖作業員
水産試験場飼育作業員
水族館飼育員
水族館飼育係( 魚介類)
すっぽん養殖作業員
たい養殖作業員
はまち養殖作業員
のり養殖作業員
ふぐ養殖作業員
帆立貝養殖作業員
養殖真珠 貝掃除作業員
養鰻( ようまん)作業員
わかめ養殖作業員

× この項目に誤って分類されがちな職種は次の通りです。トレーナー(水族館)[064-04]

なお、水族館においてショーに出演するイルカ・アシカなどを訓練する仕事に従事するもの[064-04 トレーナー(水族館)]に分類します。

その他の漁業の職業[066-99]

漁場の監視、魚類の水揚げ、その他 066-01~066-04 に含まれない、漁業及び漁業類似の仕事並びにこれらに関連する仕事をいいます。

○ この項目に該当する職種で代表的なものは次の通りです。
漁場監視員
魚類水揚作業員
釣餌採取作業員

× この項目に誤って分類されがちな職種は次の通りです。
水産物選別作業員( 漁協)[098-01]

なお、水揚げされた魚介類・海藻を選別する仕事に従事するものは、[098-01 水産物選別作業員(漁協)]に分類します。

まとめ

転職・就職活動では、業種や業界、職種など、似た言葉が数多くありますが、どれも異なる意味を持っています。自分に合った仕事を見つけ、転職・就職活動を成功させるためには、それぞれの言葉の意味を正しく理解しておく必要があります。本記事を参考に、まずは職種の理解を深めておきましょう。

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